Wikipediaの元サイト  コピー者のサイト  怪しいインターネット児童ポルノ規制法案 [非表示]

児童ポルノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


2009年8月30日 (日) 07:01時点における版

児童ポルノ(じどうポルノ、: child pornography、又はkiddy pornography,: 儿童色情制品〔児童色情製品〕)とは、児童被写体としたポルノのことである。また、概念的には児童エロチカとの対概念と扱われている。

日本においては、児童とは、普通、小学校に在学する者をさす[1]が、児童福祉法児童買春・児童ポルノ禁止法で定義するところの児童ポルノとは、高校生(18歳除く)などの青少年も含む18歳に満たない者を被写体としたポルノのことである[2][3]。2007年には、17歳の女子高生がTバック姿で出演した作品が児童ポルノにあたるとして、出版会社社員が逮捕されている[4][5]

記録形式としては写真や動画像であり、流通媒体は書籍雑誌ビデオテープDVDなどを用いたものの他に、ウェブサイトで公開されているものもあり、そちらは特に児童ポルノサイトという。

児童ポルノの被写体には女子のみならず、男子男児)も含まれる。男子性欲を覚える小児性愛者児童性愛者もおり、男子も被写体にされる。日本では、2008年4月に、乳幼児のおむつ換えのシーン[6]や、小学生の入浴映像が「男児ポルノ」に該当するとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)が、自主規制を要望する動きに出ている[7]

なお、日本ユニセフ協会(ユニセフ東京事務所とは別の民間団体)が独自に定義し、法規制を求めている「子どもポルノ」[8][9](法規制に反対する署名活動も展開されている[10][11])とは、「18歳未満の児童および18歳未満に見える成人」に加えて、「実在しない架空の人物」さえをも対象としたものであり、協会の提唱した「準児童ポルノ」を含めたものをいう。これには表現の自由に抵触する危険から反発の声が必然的に上がっている。

目次

[非表示]

定義について

国際的な観点でみた場合、児童ポルノとは何かという定義をするのは困難である。ひとつには被写体の年齢の問題、もうひとつにはポルノの範囲の問題がある。

前者の「被写体の年齢」については日本では18歳未満を対象としているが、歴史的・文化的理由からこれとは異なる年齢を基準として採用している国も見られる。[12]後者の「児童ポルノの範囲」については、現実の的な行為を行うものについては疑いないとして、単に姿態をとらせるだけのヌード写真児童エロチカの一部)や、あるいは姿態をとらせていないヌーディズムの写真、芸術に属するものなどの扱いが分かれる。

また、疑似児童ポルノとも呼ばれる、児童に見える成人によるもの、合成写真や写実的なコンピュータグラフィックスによるものについての扱いが分かれる。さらに、児童に見えない成人が児童の扮装をしているものや、アニメなどの現実の児童との対応がないことが明らかなもの、文章による表現を対象とする国も、カナダなど、ごく少数ながら存在する。 ニュージーランドでは、2004年に、一般向けアニメ作品のぷにぷに☆ぽえみぃ[13]が、子どもや若者の性的目的での搾取を助長・支援するとして児童ポルノと認定されて発禁処分を受けている。なお、ポルノ全般を非合法としているために児童ポルノについて格段の定義を置かない国もある。またオーストラリアでは、2008年に、ザ・シンプソンズの キャラクターを使用した性的描写のあるマンガについて、たとえ人間とはかけはなれた形状であっても児童ポルノにあたるとの判断を最高裁が示している。その 理由としては、アニメ等の創作物の所持者が、被写体の実在する実写の児童ポルノの所持鑑賞へと至る可能性のあることがあげられている[14]

児童の権利条約

国際連合では、児童の権利に関する条約の選択議定書として児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書[15](略称: 児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書)を採択している。その第2条 (c) で、『「児童ポルノ」とは、現実の若しくは疑似の(real or simulated)あからさまな性的な行為を行う児童のあらゆる表現手段のいかんを問わない)又は主として性的な目的のための児童の身体の性的な部位のあらゆる表現をいう』と定めている。ただし、同条項は、コミック規制を義務づけるものではない[16]

この選択議定書の締結国は、各国の裁量の範囲内で[17]条約に定められた法整備を行う義務を負っている。2008年現在、締結国は、日本も含めて126カ国(全体の65%)である。G8の国では、ドイツとイギリスが未締結、ロシアが未署名 であり[18]アメリカは条約自体に未加入 である[19]。このような国連レベルでの取り組みによって、前述の対象年齢のばらつきは、従来、18歳より低い年齢を上限としていたものについては18歳未満を一律対象とする方向で、グローバルな標準化を推進している段階である。ただし、欧州評議会の「サイバー犯罪に関する条約」[20]などの地域レベルでのより拘束力の強い条約では、締約国は、16歳を下限として、18歳より低く定めることができるとされている。

日本

日本国の法律では、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(略称: 児童買春・児童ポルノ処罰法)(平成11年法律第52号)の2条3項に定義があり、特に次のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものである。

  1. 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
  2. 他人が児童の性器等(性器肛門又は乳首)を触る行為又は児童が他人の性器等(性器、肛門又は乳首)を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
  3. 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

これらの提供・製造・頒布・公然な陳列・輸入・輸出が7条で禁止されている。

ただし、2008年(平成20年)年現在、以上の定義は法務省により「実在の児童を描写したものに限定される」と回答している。すなわち、架空の児童を扱ったポルノ作品(絵画・イラスト・漫画・ゲーム等)に関しては、現状では、本法の規制対象とされていない。これは本法が、「被害児童の人権保護」を本旨としているからである。

なお、現在日本国内で存在する、単純所持(提供・製造・頒布・公然な陳列・輸入・輸出を行わない、単に児童ポルノを所持することだけの行為)を罰する法律は、奈良県の条例子どもを犯罪の被害から守る条例[21][22][23][24][25][26][27]13条のみである。

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

日本における境界領域

児童ポルノ処罰法については、上記3号規定の「性欲を興奮させ又は刺激するもの」という一文について「定義が曖昧で規制が大きくなりかねない」といった懸念が施行当時から存在した。よって、法律施行直後は各グラビア雑誌において、18歳未満を使わないといった事態が起きた。

しかし、2005年度においては、一般書店に流通しているアイドルのグラビア雑誌や写真集等においては、法律施行前と同等の肌の露出を含む写真や動画の流通が容認されているようである。具体的に言えば、18歳未満の

  • ヌード写真
  • 乳首 (女子)が見える写真
  • AV出演

といったものが摘発対象とされる一方で、

といったものを含みつつ摘発とされずに流通しているものが少なからず存在している。このため、児童ポルノ処罰法以前より、わいせつ物頒布罪児童福祉法青少年保護育成条例等を根拠に児童の性行為の 撮影や、その写真・映像の流通はそれ以前から違法性を認識されており、児童ポルノ処罰法はそれらに加えて少年・少女ヌード写真集ないしビデオの流通を新た に禁止したと理解するむきは多い。ただし、法律では前述のように「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」を児 童ポルノの定義に含めているため、上にあげたような摘発対象と認識されていないものと肌の露出の度合は変わらなくとも、具体的内容によって摘発対象とする こともできる。

なお、わいせつ物頒布罪、公然わいせつ罪、児童福祉法、青少年保護育成条例などの従来の法律の適用が無くなることはなく、状況に応じて併合罪が適用されたり、観念的競合牽連犯も適用することができる。

なお、構成用件の明確化を目的として、3号規定そのものを削除することが民主党などからは提案されている[28]

日本における経緯と動向

児童ポルノは、児童に対する重大な人権侵害であるとして、世界的な法的規制がなされている。

日本国内では、ECPATの日本における公式関連団体である「ECPAT/ストップ子ども買春の会」(共同代表の宮本潤子は、日本キリスト教婦人矯風会性・人権部幹事。所在地は日本キリスト教婦人矯風会第2会館)が、かねてより積極的な活動を展開している。

2008年4月17日G8司法・内務大臣会議」において日本は「児童の性的搾取との闘い」を議題案として提示した[29][30]

法改正の流れ

日本では、かつては児童ポルノに対する規制が比較的緩やかであった。すなわち、撮影行為のうち一部が児童福祉法や強制わいせつ罪、強姦罪、あるいは淫行条例の対象となり、また表現内容によってその販売などがわいせつ物頒布罪に問われるのみ、といった具合であった。実務においては、ある時期までは性器の写真が問題とされず、またそれ以降においても写真の修正によって商業的に流通していた。

しかし、1996年ストックホルムで開催された児童の商業的性的搾取に反対する世界会議(ストックホルム会議)において、日本から出席したecpat関東・矯風会の宮本潤子の報告[31]をきっかけとして、「日本は児童に対する性的搾取の規制を怠っている」と非難を受けた。

これをきっかけに法改正が行われたが、その一環として制定された児童買春・児童ポルノ処罰法によって児童ポルノが厳しく規制される事になった。同法では児童を「18歳に満たない者」と定義した上で、性交等に係る児童を描写した写真等を児童ポルノと定義した。

児童ポルノを提供、製造(撮影と複製)、頒布、公然と陳列すると同法により処罰され、その目的による所持や外国への輸出および外国からの輸入も含まれる。さらに、児童ポルノは関税定率法によっても輸入禁制品とされたため、その輸入は関税法によって予備罪も含めて罰せられることになる。この場合の児童ポルノとは日本国内におけるもので、アメリカ合衆国など外国では児童ポルノとされないもの、現地の児童ポルノ禁止法で対象外のものでも処罰対象となるので注意が必要である。

また、前述の選択議定書の義務を果たすため、2004年の 児童買春・児童ポルノ処罰法改正では児童ポルノの提供行為が新たに処罰対象とされた。 なお、「姿態をとらせ」ることがない盗撮行為による児童ポルノ製造については、提供、頒布、公然と陳列や、これらの目的がある製造、所持、運搬を行った場 合は児童買春・児童ポルノ処罰法の対象であるが、自己で盗撮行為を行い製造しその所有のみを目的とする場合は、その盗撮行為が軽犯罪法違反や迷惑防止条例違反に問われるに留まる。[32]

児童買春・児童ポルノ処罰法を改正するための議案「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案(第169回国会 衆法 169回32号)」[33]森山眞弓外4名によって提出される。議案は2008年6月10日衆議院に受理され衆議院での審議に入ったが、廃案となる。その後、細川律夫外4名によって提出された児童買春・児童ポルノ処罰法を改正するための議案「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案(第171回国会 衆法 171回12号)」[34]法案と共に審議入りとなる。2009年6月26日(金曜日)に開催された171回国会衆議院法務委員会第12号会議で行われた審議には参考人として前田雅英一場順子アグネス・チャン田島泰彦が招致された。他には、保坂展人が民主党に参考人として宮台真司を推薦するなどしていた[35]。その後、改正法案の修正協議に入り、自民党から塩崎恭久葉梨康弘、公明党から富田茂之、民主党から枝野幸男小宮山洋子細川律夫が実務者として協議に参加する[36][37]

なお、日本国内において、単純所持(単に児童ポルノを所持することだけの行為)を罰するのは、奈良県の条例「子どもを犯罪の被害から守る条例」13条が平成17年7月1日に公布、平成17年10月1日から施行された[38]で、日本国内で存在する単純所持を罰する法律はこの条例のみである。

図書館での取り扱い

既に述べた通り、過去の規制が緩やかであったため納本制度によって国立国会図書館に児童ポルノとみなされる書物が多数収蔵されている。国立国会図書館法第8章が収蔵資料の閲覧制限を想定しない「一般公衆及び公立その他の図書館に対する奉仕」を定めていることもあり、児童買春・児童ポルノ処罰法の施行から暫くは同図書館での該当書物の閲覧が可能であった。

当然のことながらこれを問題視する声があがり、児童ポルノの提供一般を処罰対象とした改正児童ポルノ処罰法が2004年7月に施行されたのち法務省から利用提供の違法性を指摘されるに至って、同図書館は2005年7月から閲覧制限を開始した[39][40]。これまでの国会図書館における閲覧制限はわいせつ物頒布罪による有罪確定や名誉毀損裁判における出版差し止めの確定をもって行っていたためこれに準ずる扱いを検討した。これは、図書館というものが「知る自由」の保障を第一の目的として自主規制を行わないべきであるとされてきたためである[41]。 しかし、提供について有罪が確定した児童ポルノ図書の情報の網羅的・継続的入手に困難があることや、摘発事例の有無に関わらず対応することを法務省から求 められたため、該当性判断は法令や入手できた判例をもとに館独自に行うこととなった。当初は閲覧請求に対して正当目的であるかどうか審査を行う制限措置で あったが、2006年4月1日からは特例内規を設けて完全な閲覧禁止措置とした。写真集など118点、雑誌2タイトルが対象とされているという[42]。規制対象タイトルは現在も増加しており、誰も閲覧が出来ず収蔵の意味が半ば失われつつある。

図書館の自由に関する宣言」も参照

男児ポルノの問題

2008年1月22日、BPO/放送倫理・番組向上機構が開催した、第9回青少年委員会(通算86回)で、ECPAT/ストップ子ども買春の会の共同代表の宮本潤子がレクチャーを担当している[43]

宮本によると、日本の子どもポルノの現状として、男子児童の被害も増えてきているという。その根拠として、警察庁の外郭団体であるインターネット・ホットラインセンターに寄せられた通報等をあげている。また、男児ポルノと性犯罪との因果関係については、「直接の原因ではないが画像を見ることによってその種の犯罪を犯す可能性が増大することは確かである」との主張を展開している。

同年4月11日、同BPOの青少年委員会は、「児童の裸、特に男児の性器を映すことについて」[44]と題した注意喚起の文書を公開している。次にあげるのは、同文書において「問題」と指摘されたケースである。

  • お笑い芸人の自宅での入浴シーンで6歳と11歳の兄弟の性器が写っていた。
  • ニュース番組で小学生の強化合宿に密着取材し、小学6年の男児が合宿所で局部丸出しの状態で入浴しているシーンをモザイクやボカシ等の映像処理もなく、そのまま放送していた。

また、創作物に関しては、2008年5月に、東京都立産業貿易センターで行われたショタケットで、「主催者である東京都より、青少年保護条例および公序良俗に関する非常に強い要請」により、前例のない厳しさの自主規制が実施されている。

また2008年には、男児(8歳)の陰部を携帯電話のカメラで撮影した男が児童ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで逮捕されている[45]

保護法益の問題

2009年1月14日(水)の14時00分より開かれたインターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会の第10回会合において総務省パブリックコメントに対し、「御意見に対する考え方」として以下の見解を示し対策としてフィルタリング (有害サイトアクセス制限)ブロッキングの 導入も検討しているとした。第10回会合は当初、2008年12月24日の開催が告知されていた。しかし、11月下旬から3週間にわたって募集した最終報 告書案へのパブリックコメントで想定していたより多くの意見が寄せられたため、整理に時間がかかり、年明けまで延期された。意見の一部として、最終報告書 案において、児童ポルノを「社会的法益侵害情報」として扱っていた点に対して、児童ポルノ禁止法のそもそもの目的が児童の人権を擁護すること(個人法益) であり、「権利侵害情報」として扱うべきとの意見が多く寄せられた。多くの指摘があったことから、誤解を与える恐れが高いとして、個人法益についても否定 していないという説明を最終取りまとめ(案)に追加した。また、健全な社会を維持するという目的があることについても、児童ポルノ禁止法改正案の発議者の 1人である円より子参議院議員が過去の委員会で説明した内容を引用して裏付けている。検討会はこの会合で総務省が今後推進する「『安心ネットづくり』促進 プログラム」の骨子となる最終報告書をとりまとめた。報告書では「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(青少年ネット規制法)が施行される2009年4月1日から2011年度までに講じるべき施策を提言している[46][47]

  • 「児童買春・児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」第1条は、「児童の権利を著しく侵害することの重大性にかんがみ(中 略)児童買春・児童ポルノに係る行為等を処罰する(中略)ことにより、児童の権利を擁護することを目的とする。」と規定し、児童の権利侵害という側面を重 視しておりますが、同時に、同法は、児童を性欲の対象としてとらえることのない健全な社会を維持するという社会的法益の保護をもその目的としているものと 考えられています。
  • したがって、インターネット上における違法情報の類型の整理にあたっては、たとえば名誉毀損情報や著作権侵害情報などと同じ情報類型としては取り 扱われてこなかったものです。しかしながら、本最終取りまとめ(案)においても、「被害児童が存在するため権利侵害の側面もある」、と記載し、3の(2) において特に「児童ポルノの効果的な閲覧防止策の検討」と題した項目を立てた上、「被害児童保護の要請より、インターネット上の児童ポルノ対策は喫緊の課 題」と位置付けて対策を検討しているとおり、児童ポルノに係る犯罪の権利侵害としての側面を否定ないし軽視しているものではありません。
  • もっとも、同様の御指摘を多くいただいたことを踏まえると、児童ポルノに係る情報を社会的法益侵害情報と表記することは権利侵害の側面を否定して いるとの誤解を与えるおそれが高いものと考えられますので、最終取りまとめ(案)において上記の趣旨の説明を追加することとします。

なお、2008年には、16歳の少女が衣服の一部を着けない姿態(水着姿)で出演した作品が児童ポルノに該当するにあたるとして、タレントプロダクション会社の経営者とディレクターが逮捕されているが、元警察庁職員で弁護士の後藤啓二は、「子どもを性的対象としてみるようなものを作ってそれを売ることが、社会的にみて許されないということは言うまでもない」として、18歳未満の児童を性の対象とするような社会的風潮に対する批判を展開している[48]

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

インターネット上の流通問題

2007年3月29日スウェーデンシルビア王妃は、日本ユニセフ協会、駐日スウェーデン大使館、ECPAT/ストップ子ども買春の会、ECPATスウェーデンによって開催されたシンポジウムで、スウェーデンの企業「ネットクリーン・テクノロジー社」の取り組みなどを取り上げ、子どもポルノの画像をダウンロードすれば警察に即通報されるソフトについて言及し、こうした犯罪に立ち向かうにはインターネットサービスプロバイダ(ISP)企業と法執行機関(警察)の連携が欠かせないと話した[49][50]

2008年7月16日、警視庁の検討会議総合セキュリティ対策会議では2008年度の検討課題を「インターネット上での児童ポルノの流通に関する問題とその対策」として検討を行い2009年3月に報告書を提出した[51]

  • 憲法上の「表現の自由」 との兼ね合いでは、児童ポルノ(被写体のいない創作物は含まれない)を掲載したウェブページへのアクセスを禁止する措置がとられたとしても、そもそも現行 法では既に提供目的の所持が禁止されていることから、「当該児童ポルノを掲載した者の表現の自由は既に制約」されているため、「従来からの制約の枠を超え るものではない」との認識を示している。
  • 通信の秘密の 保護」については「「通信当事者の同意があれば、窃用に当たらないため、構成要件を満たさない」という議論が参考となり得る。しかし、一般に、通信の当事 者間では、「通信の秘密の保護」は放棄されている場合が多いものと解されることから、ISPと利用者が当該通信行為の当事者と解し得る場合には、「通信の 秘密の保護」との関係は、比較的容易に整理されるものと考えられる」としている。
  • 具体的な対策としてはサイト管理者等のために自動判定技術の開発等を促進し、捜査上の隘路となっているインターネットの匿名性等の問題を解決し、 流通させた者の特定を容易にするため、インターネットカフェにおける利用者の本人確認の実施を求めていくなどの取組みを行うとともに、取締りを強化するた めの警察における態勢を強化する必要があるとしている。さらに、リスト上に掲載された児童ポルノに係る情報について検証等を行う機能を有する児童ポルノ掲載アドレスリスト作成管理団体(仮称)を立ち上げ、そこが作成したリスト等を元にISP(インターネットサービスプロバイダ)によるブロッキングを実施に移す案をまとめた。[52]

その後2009年6月2日児童ポルノ流通防止協議会が発足。会長に野口京子文化女子大教授が就任した。発足した協議会はネット事業者や被害防止に取り組む民間団体、学識経験者ら約20人で構成され、警察庁や総務省、経済産業省などもオブザーバーとして参加する。協議会はまず、児童ポルノが掲載されているアドレスなどをリスト化したうえで、2010年までにはサイトのブロッキング(閲覧の禁止)などを行う事業者に提供する団体の設立を目指すとみられ、当面はその団体運営のガイドラインなどを検討する。[53][54]

2009年6月2日6月3日国際電気通信連合(ITU) と総務省がシンポジウム「ITU/MIC Strategic Dialogue on Safer Internet Environment for Children(安心・安全なインターネット環境整備に関する戦略対話プログラム)」(東京戦略対話)を東京都千代田区の「ホテルニューオータニ」で開催した。児童失踪・児童虐待国際センターICMEC)のキャシー・カミングスは児童ポルノの画像や動画をインターネットで販売することが「インターネットで最も急速に発展しているビジネスの1つ」であると指摘。ネット決済や電子通貨がこれを加速させているとし、クレジットカード会 社など決済サービス業界とも連携して締め出していかなければならないとした。また児童ポルノの所持で逮捕されたうちの83%が、6〜12歳の写真を、 39%が3〜5歳の写真を、19%が3歳未満の乳幼児の写真を持っていたという米国での調査結果を紹介。「業界は、児童ポルノ対策で協同することで大きな 役割を果たせる」と呼び掛けた。世界の携帯電話事業者で構成するGSM協会でコンテンツ政策部長を務めるナターシャ・ジャクソンは、携帯ネットワークから児童ポルノへのアクセスを拒否することを、26社が参加する児童ポルノ対策のアライアンスで決定し、業界として推進していく方針を示した。また、「1つの解決法だけですべての問題が解決するということではない。教育者、保護者、政府など全員の協力が必要」と訴えるとともに、児童ポルノは全ての国で違法とされる電磁記録物であることから、国際連携によるインターネット環境整備 の第一歩として児童ポルノ問題が適しているとの認識を示している。 [55][56][57][58]

2009年6月18日に警察庁はインターネット上にはんらんする児童ポルノ根絶に向けた重点プログラムを策定。重点プログラムの柱は、(1)取り締 まり強化(2)画像の流通防止策(3)潜在化しがちな被害児童の支援−−の3点。専門の画像分析班を新設する事については、画像や音声から撮影にかかわっ た人物を割り出す最新の画像捜査を導入する方針を明らかにした。児童ポルノを捜査している都道府県警は、ネット上を監視するサイバーパトロールで流出画像 の販売業者の摘発を進めているが、画像の製造者や被害者の特定、保護までは手が回らない状態と説明。このため、警察庁が新設の分析班で対応する。警察庁が 自ら犯罪の端緒を探すチームを設けるのは異例という。分析班は同庁少年課に設置。全国の警察本部が押収したり、サイバーパトロールで見つけたりした児童ポ ルノ画像や動画を画像解析システムで分析する。分析班は当面2人の職員で構成し、被害者の特定が難しい画像を担当する。写っている背景や物品、服装や言 葉、背景などから被害児童のほか、犯行場所や製造者の特定につながるような情報を都道府県警に提供。被害者の保護や犯人検挙に結び付ける。警察庁は都道府 県警の捜査の調整などが主な役割で、捜査権がないため、分析班が集めた情報は各都道府県警に伝え、捜査に役立ててもらう計画。今後、人員増も検討される[59][60][61][62]

出会い系サイト健全サイトなどについて(仮)

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

ファイル共有ソフトなどについて(仮)

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

アップローダーなどについて(仮)

2008年8月に、神奈川県警がネット掲示板の書き込み者と開設者を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列。児童ポルノサイトのアドレスが掲載 されることを知りながら、掲示板を開設した)容疑と児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列の幇助。掲示板に海外の児童ポルノサイトのアドレスを掲載 し、不特定多数に閲覧させた。。)容疑で摘発し、横浜地検小田原支部に書類送検した事件において。開設者とはY-BBS掲示板内の動画保管庫板に「関西○ 交」と言う裏ビデオ関西援交へのリンクを挙げるスレッドを立てた少年(19歳)の事であり、書き込み者の書き込んだリンク先はYourFileHostへのリンクであった。この事から削除や掲示板の管理等を行える管理者権限が無いスレッド作成者の立てたスレッドに、動画投稿サイト等のサイトへのリンクを張ると掲示板の書き込み者と開設者として逮捕されると言う判例が 出来た。書き込み者の2人は2008年9月と2009年2月、この掲示板に海外の動画サイトの児童ポルノに接続するアドレス計11点を掲載し、不特定多数 に閲覧させた。として2人とも同法違反罪などで罰金50万円が確定している。閲覧回数が分かっている事などから掲示板の管理者権限を持つ者が当該スレッド へのアクセス記録を捜査機関に開示している可能性が高い。国内の児童ポルノサイトのアドレスを掲載した摘発例はあったが、海外サイトの場合、サイト運営者 の特定が難しかった。神奈川県警少年捜査課によると外の児童ポルノサイトのアドレス掲載をめぐる同法違反の適用は全国で初めてである[63][64][65][66][67][68][69]

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

レイプレイ事件

2009年5月8日、読売新聞は、国際女性人権団体イクオリティ・ナウ(en:Equality Now)が、日本国内で販売されているアダルトゲーム等の流通を批判する活動を開始したことを報じた[70]
それによれば、イクオリティ・ナウは、「日本政府はなぜレイプを奨励するかのようなゲームの流通をやめないのか」との批判を展開しているという。
日本国内におけるラディカル・フェミニズム人権団体であるポルノ・買春問題研究会研究会(APP研)は、
同会の共同代表である角田由紀子がイクオリティ・ナウのボードメンバーを勤める[71]などして、イクオリティ・ナウとの活発な交流活動を展開しているところであるが[72]
読売新聞の取材に対して、角田は、インターネット時代においては「国内だけの問題ではなくなっている」と話している[73]
また、APP研究会のもう一人の共同代表である中里見博(福島大学)は、読売新聞の取材に対して、
日本が、海外の人権団 体から以前から批判の目が向けてられていたとの談話を寄せている。
また、イクオリティ・ナウは、同団体のホームページ上で、ポルノ・買春問題研究会による女性のモノ化(the objectification of women)を阻止するための取り組みを紹介したうえで、
しばしば性あるいは暴力の対象として描写されているメディア内での女性のイメージが、ジェンダー・ステレオタイプ(Gender Stereotypes)に対して重大な影響を及ぼすとした女性差別撤廃条約委員会に対する報告書を引用し、
日本国内のゲームメーカーおよび販売業者のアマゾンに対する販売自粛、および日本政府の要人らに対して女性差別撤廃条約に定められた義務の履行を求める「性暴力ゲーム」規制要求の抗議活動を展開することを、160か国の会員3万人に向かって呼びかけた[74][75]

この問題はゲームメーカーILLUSION2006年に作成し、コンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)の審査を通過して日本国内の18歳以上向けに発売していた[76]アダルトゲームレイプレイ』(en:RapeLay)が、
2009年2月に英国Amazon.comでディーラーズ販売(Amazonではマーケットプレイスと呼ばれる販売方式)されていたことを
2009年2月12日にベルファスト・テレグラフ(en:The Belfast Telegraph[77]が報じたことが発端となり、
2009年2月26日のイギリスの国会で、
暴力表現が問題とされたゲームManhuntマンハント)を発売禁止に追い込んだことで有名な労働党のキース・ヴァズによって、フェミニストとして知られるハリエット・ハーマン女性・平等担当大臣に対する質問の中で取り上げられた[78]
英国議会の家庭問題委員会では有害ソフトのリストアップとインターネット上での流布状況の調査が長期間にわたり続けられて来るなどチャイルドポルノ規制を強化していたことや、その総仕上げともいえる法案が英議会で審議中であった事などもこの事例が取り上げられた要因であった[79]
これをきっかけとして、米国の本社Amazonや英国Amazonなどが2月にこの商品の取り扱いを中止した。
英語圏諸国ではベルファスト・テレグラフの記事がen:Sydney Morning Heralden:The Times of Indiaen:Fox Newsen:News24等にニュースとして転載されるなどした。
この段階では日本国内での報道は一部の海外ゲーム系ニュースサイトに限られていた[80]が、
Amazonジャパンも、同年4月下旬にこの商品の販売中止を決めた。
また、その後も海外ユーザーにより改造された英語版のレイプレイは複数の海外サイトからダウンロード可能になっている。

次にこの問題を2009年2月23日ニューヨーク市議会[81]の 報道官クリスティーヌ・クィンと性的暴力に反対するニューヨーク連合(NYAASA)が取り上げ、
強姦ビデオゲームのボイコットを呼びかけた。その際、これについてあくまでニューヨーク市民が求めていることだと強調し、
呼びかけは検閲を奨励するものではないとの見解を示した[82]
この問題はFree Radicalなどの団体によって取り上げられるなどした[83]
その後、市議会で取り上げられたのが市販品ではなく英語版に改造した海賊版であったことや[84][85]、この問題を取り上げたオタク層以外のサイトなどで
グランド・セフト・オートシリーズが許されてレイプレイが許されないのはなぜか、ゲームの表現は社会の反映だからレイプレイを潰してもレイプ文化はなくならないなどと批判された[86]
また、オタク層に加えて海外のゲーム制作者なども現場からの声を出し始めたため議論は収束していった。
しかし、ゲームのボイコット自体はニューヨーク市の正式なプロジェクトとして昇格した。

同年5月6日にはアメリカの国際女性人権団体「イクオリティ・ナウ」が日本での販売中止を求める抗議活動を起こし、
日本国内でも読売新聞の報道を皮切りにテレビ各社などにも取り上げられた。
イクオリティ・ナウのロンドン支部の責任者は、
「レイプレイ」の意味するものは、「女性のモノ化(en:Sexual objectification)と非人間化であり、女性に対する暴力の日常化」であると語っている。
これらはAFP通信(フランス通信社)やガーディアン紙の東京特派員などを通じて世界に発信された[87]
この状況を受け、メーカーはレイプレイのホームページへの掲載とネット販売を取りやめたことを明らかにした[88]
同社の担当者は「今後の販売などについて、現段階ではコメントはできない」としている。

同年5月29日、自由民主党女性局が「性暴力ゲームの規制に関する勉強会」を開催し、
出席者の一人である内閣府特命担当大臣の野田聖子が、「今回の件はアメリカ人権団体から各大臣宛にレターが届きわかったもの」と前述のイクオリティ・ナウによる抗議活動に言及し、
「政権政党自民党だからやるべきことなので、山谷えり子女性局長にお願いした」と説明している[89]
その数日後、6月4日に入って、ソフ倫が自主規制の方針を打ち出し、「凌辱系ソフト」の製造禁止を決定するとともに、「Japan Sales Only」の表記の徹底を通達している[90][91]
6月30日、公明新聞は、「児童ポルノ規制」「インターネット規制」「ゲーム規制」を「三つの挑戦」と題した記事で、
公明党が推進してきた“三つの挑戦”で、ネット事業者やアダルトゲーム業界が自主規制に乗り出」したことを報じ、
「日本もようやく国際社会の潮流に乗りつつある」と評価している[92]
2009年7月、自由民主党女性局は、「性暴力ゲームを含む有害ソフトやインターネットによる有害情報、有害サイト、有害メール」の規制を目的とした「罰則規定を含む法体系の整備」を求める提言を取りまとめた。
その中で「製造メーカーや流通業者への指導・管理体制の強化」「インターネット接続業者によるブロッキング等の実施や、
フィルタリングの利用促進」「青少年健全育成基本法」の早期制定とその推進を訴えている[93]

同年7月1日、イクオリティ・ナウは女性差別撤廃(CEDAW)委員会宛てに書簡を送付し、
その中でHentaiと呼ばれる創作表現のみならず実写の性暴力ビデオを含む過激なポルノグラフィ(extreme pornography)が引き起こす女性に対する暴力の促進を問題視し、これを除去するための取り組みがいかなる段階にあるのかを日本政府に問い質すことをCEDAW委員会に求めた[94]
7月23日、国連女性差別撤廃(CEDAW)委員会で、従軍慰安婦問題での謝罪や性暴力ゲーム対策を求める声が出されたことが報じられた[95]
8月20日、女性差別撤廃(CEDAW)委員会は、従軍慰安婦問題での謝罪や性暴力を描写したゲームやマンガの禁止を求める日本政府向けの勧告書を発表した[96]
ただし、同委員会の勧告には法的拘束力はない。


また、イクオリティ・ナウは同年5月に出された声明の中で、
マンガの形態をとる過激なポルノグラフィ(en:Hentai)や、なかでも女子児童に対する性的虐待を描写した「ロリコン」(en:Lolicon)と呼ばれる作品が、日本では簡単に入手可能であることをも問題としている[74]
また、第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議の参加団体であり、「ジェンダーの平等と子どもの幸福は、切っても切れない関係」(UNISEF事務局長アン・ベネマン)[97]との認識に基づいてジェンダー・イクオリティ(en:Gender Equality)を近年において強力に推進している日本ユニセフ協会の担当者は、
インターネットでグローバル化された世界では、たったひとつの抜け穴がすべての規制を無効化するものであり、世界の趨勢は、「バーチャルなイメージ」を掲載したウェブサイトにアクセスして閲覧することさえも違法化する方向に向かいつつあるとして[98]
「ある文化で受容されるものが他の文化ないしは文脈では受容されない事があることを日本人は知るべきである」[99]と主張している。

このような法規制に向けた動きに対し、法学者の右崎正博(獨協大学)は、朝日新聞[100]に寄せた談話で、
「小説やマンガにも性暴力を扱った表現はあり、法的なレベルで白か黒かと言えば、黒とは言い難い」ものの、「現状では社会的な反発を招き、安易な法規制を招きかねない」として、
表現の自由を守るためにも、業界全体として改めて適切な自主規制を検討すべきとの見方を示しているが、
産経新聞の取材には「ある種のジャンルを一切禁止するのは、少々乱暴」として、「作品ごとに個別に対応できるような方法を考えるべき」との見方も示している[101]
また、法学者の田島泰彦(上智大学)は、製造自体を禁止したソフ倫の決定に疑問を呈するとともに、「フィルタリングシステムを導入するなど、表現の自由をできる限り追求することが大切」と指摘している[101]

ポルノグラフィ」、「レイプ」、「女性差別撤廃条約」、および「アダルトゲームと表現の規制」も参照

単純所持の宣言

2008年5月30日、法政大学法学博士白田秀彰は「2001年まで完全に合法であり 一般書店で市販されていた18歳未満の人物の裸の写真が扇情的な様相で掲載されている写真集を現在一冊保有している」ことを宣言した(「単純所持宣言」)[102]単純所持の違法化が実現した際には、他の誰を摘発するよりも先に、自らを摘発することを法執行関係者に呼びかけている。また、その中で、性暴力表現を含む暴力表現の厳格な規制強化の必要性と、日本における性表現の規制のあり方への疑問を示している。


規制推進派の動向

2008年3月11日日本ユニセフ協会(国際連合の組織であるユニセフ東京事務所とは別の団体)は、漫画やアニメなど「子どもの性を商品として取引するもの」を「子どもポルノ(子供ではなく子ども)」 という名称を造語し、「子どもに対する性的虐待を性目的で描写した写真、動画、漫画、アニメーションなどを製造、譲渡、貸与、広告宣伝する行為に反対す る」と表明して、インターネットによる署名活動を開始した。この署名活動では、18歳未満の児童が出演する作品に加えて、18歳以上の人が児童を演じる作 品の規制も求めている。[103]その呼びかけ人[104]には、アグネス・チャンなどの日本ユニセフ協会の関係者をはじめとして、元警察官僚でインターネット・ホットラインセンターの創立者の一人である竹花豊(おやじ日本会長)などの著名人のほか、賛同団体[105]には、日本キリスト教婦人矯風会創価学会女性平和委員会などのほか、マイクロソフトYahoo! JAPANといったインターネット関連企業も名を連ねている[106]

同日、「日本ユニセフ協会大使」のアグネス・チャンは、元法務大臣森山眞弓ら とともに衆院第2議員会館で開いた記者会見の場で「子どもへの性的虐待は犯罪。ポルノを持ってもだめ、漫画を買って読んでもいけないと訴えていくべき」と 発言し、森山は「自民党の小委員会では単純所持は禁止の方向で一致しており、今後具体的に進めていく」とした。チャンは2008年4月7日と2008年12月2日NHK教育テレビ視点・論点に出演し、番組の中で「単純所持を禁止し、アニメ、マンガ、ゲームに対する規制をかけることにより児童ポルノを根絶させるべきである」という持論を展開した[107][108]

読売新聞毎日新聞はこのキャンペーンに参画していないものの、創作物の規制に関して積極的な姿勢を見せている。ことに毎日新聞は、海外に向け、防衛庁が幼児性愛漫画のキャラクターで政策をアピールしているとして、これを問題視する記事を過去に配信していたが、現在では削除に至っている。ここで取り上げられた漫画は『まんがで読む!防衛白書. 平成17年版』(でこくーる:著、防衛弘済会:編・出版、2005年11月:出版、ISBN無し)の事である[109]

また、エクパット関東の構成員である綱野合亜人は、海外に向けて日本の萌え文化を紹介する内容のECPAT責任編集記事[110]で、子どもを含めた多くの日本人が、チャイルド・ポルノ的なイメージを当然のもののように受容しはじめているとして、この現象の元凶としてオタク文化を名指しして非難している。またこれに呼応する形で、国際エクパットの2006年報告書[111]では、性的暴行(sexual violence)の促進を示唆する証拠の存在を条件として、擬似(simulated)児童ポルノの禁止は不可避であると結論し、日本の児童ポルノ法の緊急の見直しを要求している。

また、2008年には、「街中に氾濫している美少女アダルトアニメ雑誌やゲームは、小学生の少女をイメージしているものが多く、このようなゲームに誘われた青少年の多くは知らず知らずのうちに心を破壊され、人間性を失っており、既に幼い少女が連れ去られ殺害される事件が起きている」として、美少女ゲーム等の販売規制を求めた請願が参議院に提出されている[112]。しかし、請願の取り上げていた小学生以下の幼い少女を被害者とした性犯罪件数(1988年〜2008年)が、警察庁の統計によれば[113]極めて低位のまま安定的に推移していることや、そもそも幼い少女への性的虐待事件と美少女ゲーム等との因果関係を示す科学的・統計的な根拠があげられていなかったことから、紹介議員の一人であった円より子の公式サイトの掲示板が炎上するという事件が起こっている[114]

2008年10月3日、衆議院議員の村井宗明民主党)が第170回臨時国会にてアダルトゲーム撲滅活動団体・カスパルによる「美少女アダルトアニメ雑誌及び美少女アダルトアニメシミュレーションゲームの製造・販売を規制する法律の制定に関する請願」と題した請願書を提出し、受理された[115][116]

また、外務省では「ポップカルチャー発信使」(通称カワイイ大使)を任命して、日本の学園アニメを通じて制服人気が広がっているといわれるタイでの「ジャパン・フェスタ」や、日本のアニメ、コスプレに夢中となる若者が多いといわれるフランスでの「Japan Expo」をはじめとした世界各地での活動を展開させている[117]ところであるが、「カワイイ」を合言葉にしたこのような取り組みに対し、公明党の丸谷佳織が、2009年4月24日の衆院外務委員会で、「ポップカルチャー発信使が訪問国において誤解を与えないよう服装等に児童ポルノ取締との関連で注意を払う必要があるのではないか」 [118]「文化には税金を使って広めるべきもの、広めなくても浸透していくものがある」[119]などとの懸念を示している。

2009年6月4日に法律の改正を想定して日本ユニセフ協会が開いた『法改正の次にくるもの〜法執行の取り組みと課題について〜』と題した招待制のセミナーが開かれ、前田雅英首都大学東京法科大学院教授/平成20年度総合セキュリティ対策会議委員長)、森亮二弁護士/安心ネットづくり促進協議会調査企画委員会児童ポルノ対策作業部会主査)、エドワード・ショー法務官/米国連邦捜査局(FBI)駐日代表)、ユン・ヨンヒ???)(韓国警察(ko:??))、アグネス・チャン日本ユニセフ協会大使)、早水研(日本ユニセフ協会専務理事)が登壇して報告を行った。このセミナーにおいて米国連邦捜査局(FBI)駐日法務官のエドワード・ショーが、

  • 1.通信傍受・画像監視
  • 2.潜入捜査
  • 3.共同謀議罪
  • 4.所持罪

という4つのツールが児童ポルノ摘発を徹底する為に有効なFBIの捜査ツールとしてだと示し、国際的な連携が大切だとする見解を述べる。2009年6月26日の衆議院で行われた衆議院法務委員会に於ける児童買春・児童ポルノ処罰法改正案の審議に参考人として呼ばれた前田雅英もこの会議に出席しており、児童ポルノの捜査のためには共謀罪が必要なのかという保坂展人の質疑に対して「有効なツールだと彼らが考えているということは容易に推測できる」と答弁している[120][121][122][123]

2009年6月10日スウェーデンシルビア王妃は、読売新聞とストックホルムの王宮で単独会見した。シルヴィア王妃は第1回「世界会議」の名誉議長を務めるなど[124]、児童性的搾取の問題への熱心な取り組みで知られた存在であり[125]、記事では「各国政府や民間団体、企業の連携の強化が重要」「所持の禁止は児童ポルノ対策に大きな意味を持つ」との認識を示している[126]

2009年6月26日に行われた衆議院法務委員会に於ける児童買春・児童ポルノ処罰法改正案の審議では、女優の宮沢りえの写真集「サンタフェ」を引き合いに「大手出版社や映画会社が配給したDVD」を含めて「10年前、20年前、30年前とかに製造・販売されて手元にあるものを、そんなものをみんな調べるんですか?」と問いただした民主党枝野幸男議員に、法案提出者である自民党葉梨康弘議員は、「(施行から)一年間の猶予期間がある。廃棄していくのは当然」「有名な女優であろうが(中略)関係ない」「児童ポルノかも分からないなという意識のあるものについては、やはり廃棄をしていただくのが当たり前」と、答弁している[127][128][129][130]

この審議の様子は、衆議院TVなど動画サイトを通して、ネット上に非常に大きな衝撃を与えた。

ただし後日、葉梨自身が、「宮沢りえさんの「サンタフェ」が、「児童ポルノ」に当たるのか否か、見ていない私としては判断のしようもない」「現行法 の定義規定について、権威のある解釈や答弁を行う立場にはない」と訂正している。また、与党案における性的好奇心の有無に関する判断の問題を尋ねた枝野幸 男に対し、葉梨康弘は、仮定の話として、国会議員で ある枝野幸男が児童ポルノの所持者であれば、その所持が性的好奇心によるものとは認められないとの認識を明らかにしている。また、各メディアからの取材や 各方面での議論の内容について自身のコラムで「私に足らざるところがあれば、批判は甘んじて受けよう、ただ、東京新聞にしても、日刊ゲンダイに しても、ネット利用者の方にしても、批評をされる場合は、質疑の一部を切り取ったコメント付の動画やネット情報でなく、まず法律案をお読み頂き、衆議院 TVで、6月26日の午前午後の質疑全てをご覧になって頂きたいと思う。」としてまずは現行の法律や提出した法律の一部を改正する法律案の原文に当たり、 審議での発言については信用できるノーカット、無編集の一次資料に当たるようにした方がよいとの見解を示した[131][132][133]

2009年7月、同年度上半期の児童ポルノ事件における身元が特定できた被害児童数が、取締りの強化に伴い、統計を開始した2000年以降で最多となったことが報じられた[134]。この件に関し、日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンは、読売新聞の取材に対して「世界で出回っている児童ポルノの30%が3歳以下というデータもある」として「単純所持」の禁止の必要性を改めて訴えた[135]。なお、2008年度の被害児童数の内訳は、小学生以下の児童40、中高生285、その他26となっている[136]

2009年8月20日、女性差別撤廃(CEDAW)委員会は、 児童ポルノ法の規制の推進に対して歓迎の意を表明するとともに、性暴力を描写したゲームやアニメが児童ポルノの法的定義(the legal definition of child pornography)に含まれていない現状に対して懸念を抱きつつ留意するとした内容の日本政府に宛てた勧告書を発表した[137]。ただし、同委員会の勧告には法的拘束力はない。

慎重派の動向

一方、慎重派の動きとしては、創作物の規制/単純所持規制に反対する署名活動が展開されている[138]。賛同人一覧には赤木智弘後藤和智斎藤環里中満智子新谷かおる藤本由香里(明治大学)、みなもと太郎宮台真司(首都大学東京)、森川嘉一郎(明治大学)他が名を連ねている。また紹介議員として、辻元清美、福島瑞穂、保坂展人(以上社会民主党)、枝野幸男、中村哲治、松浦大悟、吉田泉(以上民主党)、川田龍平(無所属)が名を連ねている。

また、民間団体では、日本ペンクラブ日本弁護士連合会などが反対の声明を出している[139][140]。またMIAUは、 2008年3月18日に日本ユニセフ協会に対して質問状を送付した事を明らかにした。その後、2009年3月25日付で「知的財産推進計画2008」見直 しへのパブリックコメントにおいて規制について配慮する必要がある事を提言。2009年7月10日に児童ポルノ法改正についての緊急声明を発表して賛同を 募るなどした。[141][142][143][144] [145][146]。また全国同人誌即売会連絡会は署名活動(前述の「創作物の規制/単純所持規制」の反対署名をさす)を行う予定であることを発表した[147]

マスメディア関係では、東京新聞が、規制反対派の主張を全面的に取り上げた見開きの特集記事を掲載し、創作物の規制に反対の立場を明確にした[148]。また日本雑誌協会が単純所持を規制した与党案に反対する姿勢を示している[149]

なお、著名人では、宮崎哲弥勝谷誠彦宮台真司(法論議の際に参考人として参加)、藤井誠二伊集院光後藤和智森永卓郎藤本由香里江川達也などが、出演するテレビ番組・ラジオ番組・ブログなどで表現の規制に反対もしくは慎重の態度を示している[150]

また、内閣府の実施した対面方式での調査によると、これらの「架空の児童」についても何らかの規制が必要であるという意見が大半であったとしている[151][152]ことに対して、弁護士の山口貴士は「調査の手法に問題がありすぎだ。この調査の結論には何の信用性もない」と述べている[153]。事実、美少女アダルトアニメゲームへの規制の必要性を問う匿名のネットアンケートで、規制推進派は38%であるのに対し規制不必要派は62%であり、規制は不必要という意見の方が多い結果となった[154]。 また単純所持規制の是非を問う匿名のネットアンケートで、単純所持に対する罰則が「必要」だという意見はわずか1.6%だった調査結果もある[155][156]

なお、法学者の奥平康弘(東京大学)は、わいせつ規制に関する裁判で、「憲法的な表現の自由を媒介として、それをルールとして切り開いて作られた理論としてコンセンサスがあるわけではない」とし、表現の自由の本質は、あくまでも少数者の利益を確保することにあるとの指摘を行なっている[157]

また、衆議院議員の保坂展人社会民主党)は、新たに単純所持の禁止などを追加する改正の動きに対し、慎重な議論を求める請願を255人の署名とともに第170回臨時国会にて衆議院法務委員会に提出。児童ポルノ画像や映像の所持・取得に罰則を設けることは「多くのえん罪事件や捜査権の乱用、プライバシー侵害や行き過ぎた監視国家化が引き起こされる」と主張し、新たな罰則を設けないよう求め。児童ポルノの定義を明確なものにすることや、イラストを同法に含めないことも求めている。また2008年11月10日に動画投稿サイトニコニコ動画内のコンテンツニコニコ生放送で行われたネット政策討論会で取り上げ、2008年6月11日に成立した「青少年ネット規制法」の件とともに討論した。討論会は20時20分に開場、討論に当たっては事前に「ニコ割アンケート」で児童ポルノ禁止法、ネット規制問題に対するユーザーの考えを聞いた上で、その結果に基づいて進行した。その後2009年4月4日の17:30〜18:00(JST)に開かれたコンテンツ文化研究会主催のマンガ規制・ネット規制について考える集まりにゲストとして参加し、その模様は後日ニコニコ動画の福島みずほチャンネルにアップロードされた。[158][159][160][161][162][163]

2009年7月1日付けの東京新聞紙 上で、高取英(劇作家)は、すでにポルノグラフィが「わいせつ物」として刑法で規制されている日本で、あらためて児童ポルノが論議される必要性に疑問を呈 し、「人間の心の中を裁こうとする恐ろしさを感じる」「問題点がずらされ、本当に議論されるべき、幼い少女の人権の議論が置き去りにされている」との見方 を示している[164]

政党、政治家の反応

自民党、公明党

自民党および公明党は児童ポルノの単純所持と創作物の違法化に積極的な立場であり、法制定時や2004年改正で単純所持違法化を検討しており、また2008年に創作物に関する将来の規制に向けた調査研究[165]項目を盛り込んだ改正案を提出している。

自民党の森山眞弓や野田聖子高市早苗や公明党の丸谷佳織松あきらなどの女性議員らは「児童ポルノの単純所持の違法化」や「漫画・アニメ・ゲームの規制」に積極的な態度を見せており、児童ポルノ禁止法を代表的に推し進め、更なる規制を目指している中心人物である。

自民党の男性議員の中にも規制推進派は多く、特に規制に積極的な立場を見せているのが鳩山邦夫である。鳩山は、2009年2月18日の衆院予算委員会で、公明党の丸谷佳織の質問に児童ポルノを個人的に所有する「単純所持」について「断固として禁止するべきだ。表現の自由で 守られる法益と、児童ポルノで失われる人権を比較すれば、表現の自由が大幅に削られてかまわない」と述べ、単純所持の規制だけでなく、創作物の表現規制に も積極的な姿勢を見せている。鳩山が法務大臣であった2008年には、児童ポルノを個人的に収集・所持する「単純所持」を原則禁止する、児童買春・児童ポ ルノ禁止法改正案が、議員立法で国会に提出されている[166][167]

福田康夫も 首相在任時に国会での答弁で「漫画ポルノ、あれもあのときに問題になったけれども、やっぱり日本はそういうものを許容する、そういう社会なのだろうか。こ れは決して誇るべき社会でないと思う」「そういう観点から、この問題についてはしっかりと対応すべきであり、私もこれは何らかの手を打たなきゃいかぬと、 こう思っている」と発言し、創作物の表現規制に積極的な姿勢を見せている[168]

ただ、自民党内でも慎重意見が存在しないわけではない。与党プロジェクトチームの早川忠孝は、個人ブログで、児童ポルノ法の問題を連日に渡って取り上げ、読者からの合計コメント数が1000件を突破した。これらのやり取りを通じ、規制派から慎重派に転じた早川は、個人的見解[169]として、定義の厳格化、所持ではなく譲り受けといった特定の具体的行為を禁止対象とすること、かつて適法とされていた物件の所持は対象から外し廃棄を義務づける、などの対案を示しており、法務部会では、「証拠を集めない限り、警察は強制捜査が出来ない」[170]ようにすることを目的として、「所持にプラスして、所持に至った原因行為である取得行為や製造行為の立証も必要になるような規定」を提案していた[171](ただし公明党の主張が与党PTとしての結論となった関係で[172]、部会としての結論とはならなかった)。また、児童ポルノ法の本来の目的は、児童ポルノによる児童の被害をなくすことにあり、単なる「児童ポルノ禁止法」という捉え方をすべきでないとの見方を示している[171]

公明党は、創作物の規制に関して「禁止行為とすることが望ましい」との判断を示している。

公明党は党内に児童買春・ポルノ禁止法の見直しプロジェクトチーム(座長は丸谷佳織)を発足して協議を行い、米国での児童ポルノの対策などについて米国連邦捜査局(FBI)法務官ローレンス・J・フタ駐日米国大使館政治部のスコット・ハンセンと意見交換話をするなどしている[173]。また、単純所持禁止の裏づけとなる性犯罪との因果関係を示すデータが存在しないとして、国の調査・研究による裏づけを求めている[174]

公明党代表代行の浜四津敏子と児童買春・ポルノ禁止法見直しプロジェクトチームは2008年2月8日に開催された第2回会合においてアニメや音声を含めてより深く議論をしていく必要があるとし[175]た。プロジェクトチームは2008年12月4日に東京都新宿区の公明党新館で、児童ポルノに対する規制強化に関して、アメリカの日本駐箚アメリカ合衆国大使ジョン・トーマス・シーファーと懇談。プロジェクトチームから松あきら、丸谷佳織、事務局党の鰐淵洋子事 務局長が出席した。浜四津らは、シーファーが児童ポルノの根絶に向けて尽力していることに謝意を示すとともに、与党として2008年6月に国会提出した 「単純所持」を処罰対象とする児童ポルノ禁止法改正案の成立を急ぐ考えを伝え。また、第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議で発表された宣言 が、過激な漫画やアニメも児童ポルノに含む内容であったことを踏まえ、「漫画やアニメも規制対象に加えることに取り組んでいきたい」との認識を示した[176][177]

野党の反応

民主党は松浦大悟枝野幸男中村哲治鈴木寛(落選中の議員である本多平直山花郁夫も含め)を初めとした「表現規制反対派・慎重派」が多く、幹部クラスの議員からも「適用範囲が広すぎて不正捜査を招く危険がある」と規制の弊害を危惧する意見が出ている[178]。法改正検討PTの座長の千葉景子と事務局長の吉田泉(規制反対署名の紹介議員の一人)も慎重な姿勢を見せている[179]。なお、長島昭久は単純所持の規制には賛同しているが、創作物の規制には反対の姿勢を示している[180]

しかし、民主党内の一部(とくに女性議員)にも規制推進派は存在しており、日本ユニセフ協会が単純所持禁止を訴える「なくそう!子どもポルノ」キャンペーンの記者会見において出席した、民主党の参院議員神本美恵子らの女性議員が「同党内でも議論するべき」と発言している(ほかに小宮山洋子泉健太、アダルトゲーム等の規制に関する請願を提出した円より子、下田敦子、村井宗明など)。かつて在籍していた水島広子は、単純所持違法化・創作物規制にかなり積極的であった。

党全体としてはこれまで「児童ポルノの単純所持違法化」や「創作物の規制」について反対の姿勢を見せてきており[181]、2008年には児童ポルノの名称を「児童性行為等姿態描写物」と改めるなどして、「アニメなどバーチャルな表現の規制に及ぶという懸念を払拭」[182]した改正案を提出している。同改正案には単純所持の規制が含まれていないが、これについて小宮山洋子は「一番このことに対して懸念を持っていた」枝野幸男が作成した案であることを明らかにしている[183]

社民党自社さ連立時代に法案作成に携わっており、当時在籍していた清水澄子が「絵も規制の対象に含むべきだ」と主張していたが、社民党内や民主党の反発もあって清水の主張は退けられた。現在、党レベルで「権力や支配層の意思、考え方が一方的に押しつけられることがないように、表現および言論の自由を徹底的に擁護する」と宣言するとともに、その実現をマンガ・アニメ・ゲームなどの創作物に関して同党所属の保坂展人が訴えているところであり[184]、児童ポルノの規制には批判的な立場である[185]。 また2009年6月26日の「from 社会新報」では、「「改革」や「エコ」といった、一見すると誰にも反対できないイメージを使い、政府与党は制度を作りあげる傾向がある」と批判し、「今回 は「児童ポルノ」であるが、この法案の「改正」により、表現や内心の自由を規制・監視 しようとする流れができることを危惧するとともに、社民党はこうした動きへの「監視」を今後も続けていく」と報じている[186]

また、社民党は党首である福島瑞穂自身が児童ポルノの規制に懸念を示している。ニコニコ動画内の福島みずほチャンネルでは萌え絵風の自画像を掲載して「創作物」および「単純所持」の規制に反対する立場を明らかにしている。また、同党所属議員である辻元清美とともに、前述の創作物の規制/単純所持規制に反対する署名活動の紹介議員となっている。また、自らのブログで「児童ポルノにはもちろん反対だが、ポルノかどうかの判断は、人によって違ってくる。拳銃や麻薬のように単純に違法なものかは判断できない」とコメントしており、単純所持の違法化には反対の姿勢を見せている[187]。創作物の規制に関しても、「一見児童ポルノを処罰をするようで、実は、ポルノ全体の処罰とならざるを得ない」[188]と の認識を示しており、「(仮に漫画などが規制された場合)判定をする人間、最終的には、裁判官が「アニメのこの子は、19歳に見える、いや17歳くらいだ ろう」と判断をすることになる。はっきり言ってそれは、不可能でありかつ恣意的になる。法廷で、いや18歳以上に見えると論争をするのだろうか」として、 漫画などの規制に懸念を示している[188]

また同党所属の保坂展人もこれらの意見に同調し、規制慎重派の開催したコンテンツ文化研究会の会合に参加するなどして、その活動を展開している。[189]。 また保坂展人はインターネット上の自らのブログを通じて児童ポルノ法改正に関する情報発信を活発に行い、2009年7月に「児童ポルノ禁止法」の「与野党 合意」が成立したとの報道がなされた際には、「持ち越しになった。まだすべて合意したという段階ではない」との民主党の担当者の談話を紹介するとともに、 同報道が与党側のブリーフィングに基づくものとの報告を行っている[190]

日本共産党は、2005年に奈良で施行された「子どもを犯罪の被害から守る条例」13条には日本共産党奈良県委員会が反対しており、現在は、児童ポルノの単純所持違法化についても慎重な立場をとっている[191]。また、創作物については、党としては批判的な視点をもつとしつつも、道義的な問題と法律の区別を前提として、法による一律の規制に対しては否定的な見方[192]を示している。またその機関紙である赤旗において「表現の自由で守られる法益と、児童ポルノによって失われる人権とを比較すれば、表現の自由という部分が大幅に削られて構わない」とした鳩山邦夫の国会答弁を批判する記事を掲載し、「与党提出の児童ポルノ禁止法改定案が、憲法で保障された表現の自由を脅かすことを認めた」ものと批判した上で、「児童ポルノは、そのほとんどが現行法で取り締まることが可能」との認識を示している[193]。ただし議員レベルでは、共産党の党中央委員会政策宣伝委員会責任者である小池晃が、日本ユニセフ協会のメンバーと懇談の中で「(実写、アニメ、マンガ、ゲームの全てにおいて日本の児童ポルノは)現状は放置できないひどい実態」「みなさん(日本ユニセフ協会)の要望をしっかりと受け止める」とコメントしており、規制の強化に積極的に姿勢を見せている[194]

国民新党は、単純所持および創作物の双方について、法規制に対して反対の立場を明確にしている[195]。ただし議員レベルでは、国民新の党副代表である自見庄三郎参議院議員が2009年6月4日に規制賛成の請願署名の紹介議員となって参議院法務委員会と参議院内閣委員会に請願を提出している。[196][197]

新党日本は、2009年のマニフェストにおいて児童ポルノ法改正そのものに対する反対の立場を明確にしている[198]。また田中康夫代表も同様の姿勢を明らかにしている。

無所属では、参議院議員の川田龍平が、規制反対署名の紹介議員となっている。


日本以外での状況

アメリカ合衆国においては、1988年に制定された連邦法のいわゆる2257条項(en:Child Protection and Obscenity Enforcement Act)により、性的描写をともなう媒体に、被写体が撮影時において成人年齢に達していることを確認できる記録保持の義務を負わせている。

FBIインターネットの児童ポルノの摘発に乗り出し、複数の作戦を決行している。その作戦のコードネームとその概要を記す。

イノセント・イメージス
アメリカ・オンラインを通じ違法行為の調査を進めた連邦捜査局は2年間の捜査活動を経て、1995年9月13日に容疑者12名を逮捕。100件以上の家宅捜索を実施。1997年4月時点で91名を逮捕し、83件の重罪の有罪判決が下された。これはFBIが1つのオンラインサービスの捜査を全国規模で実施した初の例であった。
オペレーション・キャンディマン
FBIのおとり捜査官が児童ポルノに関わる3つのEグループを特定。2001年1月から一斉摘発を開始。2002年7月時点で100名以上の逮捕を報告。同年8月には米国と西欧諸国の捜査当局が連合し、国際的な児童ポルノリングの組織を摘発。20名を逮捕。この事件における被害者は容疑者らの子供も多く、その映像は世界中に配信された。

2003年にはザ・フーのギタリストであるピート・タウンゼントが児童ポルノのサイトに接続したとして性犯罪者リストに登録されてしまったが、彼は幼い頃虐待を受けておりその著書のための下調べという事情もあったが、それであっても逮捕された。

なお、アメリカでは、18歳未満の子どものように見えるポルノグラフィ(含む創作物)を、児童ポルノ法( en:Child Pornography Prevention Act of 1996 (CPPA))によって一律に規制したが、表現の自由に 反するとして、2002年に、連邦最高裁によって、政府は「憲法上、個人の私的な考え方を管理することが望ましいという前提に立って法律の制定を図ること はできず」、また「 『はっきりしない将来の時点』において、違法行為が行われる可能性が高まるからといって言論を禁止することはできない」[199][200]として違憲判決を受けており、現在では、ミラー基準の枠内で、わいせつ法の条文を利用した規制(en:PROTECT Act of 2003)が施行されているが、連邦議会においてさらなる法的規制強化の動きも見られる[201]

その後、2006年にわいせつ物に該当する創作物を所持していたとして前述のPROTECT Act of 2003の下で起訴を受けた事件で、2009年に検察当局との司法取引によって有罪が確定している。被告人のChristopher Handleyには15年以下の懲役が課せられる見込み。Handleyは実写による児童ポルノは一切所持していなかったという[202]

また2006年に別の事件で、架空の創作物をインターネット上の同好の士に電子メールで配布したとして、2009年に米連邦控訴裁判所で有罪の判決が下っているが、連邦第4巡回控訴裁判所のRoger Gregory判事が、わいせつ物に関する法律は、「完全に想像上のものである児童の画像」には適用されるべきでないとの見方を示しており、「個人的な空想を、その内容に同意している他の成人に対して私的に通信したという”被害者のいない犯罪”に関して有罪にする」ことに疑義を呈すとともに、「個人の考えへの政府の規制」にあたるとの懸念を示していることから、最高裁に持ち込まれる見込みという[203]

なお、児童ポルノを所持し視聴する行為が、それだけでも児童を性的に虐待する行為の誘因となるという主張も存在する。アメリカでは、両者の相関関係を示す資料として、子どもポルノを受動的に視聴した受刑者 の76%が接触犯罪が犯していたとのヘルナンデス調査が報告[204]されている。ただし、両者の因果関係を示す科学的・統計的な資料がいまのところ存在しない。

なお、イギリスにおいては1999年以降に行なわれた児童ポルノの一斉摘発作戦(オペレーション・オーen:Operation Ore)によって35人の自殺者が出ており、その大半は妻帯者であった。

児童ポルノの需要状況を示すデータは、イタリアの児童保護団体テレホノ・アルコバレーノit:Telefono Arcobaleno[205]のレポート[206]によると、2007年における小児性愛者サイトのユーザー・訪問者の割合は、米(22. 82%)、英(7. 02%)、仏(3. 56%)、独(14. 57%)、伊(6. 14%)、加(3. 16%)、露(8. 39%)、日本(1. 74%と)なっている。

児童ポルノの供給状況を示すデータは、イギリスのインターネット監視財団Internet Watch Foundation(IWF、en:Internet Watch Foundation[207]のレポート[208]によると、2006年における児童ポルノサイトのホスティングサーバは、アメリカ(62%)、ロシア(28%)となっている。

イタリアの児童保護団体テレホノ・アルコバレーノのレポート[209]によると、2008年における小児性愛者サイトの件数は、独(2, 139)、米(560)、蘭(413)、露(259)、機(174)、中(138)、加(77)、宇(22)、葡(13)、仏(9)、越(7)、日(6)、韓(5)、英(2)、西(2)、伊(1)となっている。

なお、児童ポルノの二大消費国(「児童ポルノ大国」)としてアメリカに加えて日本が取り上げられることがあるが、その統計的な根拠は明らかではないことを日本政府も認めている[210]。それにもかかわらず日本が「児童ポルノ大国」であると名指しされる場合、被写体の実在しないアニメ等の創作物が児童ポルノに含まれていることがあるが、吉田泉議員の質問に対する政府答弁として、「漫画、アニメ等実在しない児童を描写したポルノにつきましては、この児童ポルノには該当しない」ことが確認されている[211]。またG8の中で単純所持を規制していないのは日本とロシアだけとの批判がなされることがあるが、単純所持を 規制していない国は138ヶ国存在することも留意すべきである。

国際会議

ブラジルリオデジャネイロで2008年11月25日11月28日開かれた第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議において、会議は、児童ポルノを絶対許さないとする「容認ゼロ方針」(ゼロ・トレランス方式) を徹底し、児童ポルノ画像を入手するだけでなく、それを見ることや過激な漫画などの表現物も規制対象とする行動計画が策定された。新たな行動計画では、画 像の製造や提供、所持、購入にとどまらず、見ること自体も犯罪とみなすことを決めた。また、漫画やアニメなど「仮想の画像や性的搾取の表現」も児童ポルノ に含まれると規定した。日本ユニセフ協会などとの関係の深いエセル・クエール博士の取りまとめた報告書[212]では、被写体の実在しない仮想の表現であっても概念としての児童の人権を侵害するという主張が展開された。なお、同会議は、もっぱら法規制の推進に賛同する活動家や団体によって催された会合であり、行動計画に法的拘束力はない[213][214][215][216][217]

児童ポルノ規制の主要な論点

強力効果論

「児童ポルノを見る者は、いずれは児童に実際に性的虐待をはたらくはずである(あるいは潜在的な性犯罪者である)」という環境犯罪誘因説に基づく強力効果論的な主張がなされることも少なくない[218]

しかし、このような表現物と行為とを同一視する主張に対しては、同様の論法で、犯罪性の高い行為を題材にした表現物を鑑賞する者は潜在的な犯罪者である、という主張も通ることになるとの反論も存在する。たとえば、「レイプを題材にしたアダルトビデオを観る者は潜在的な強姦犯である。あるいは、いずれは実際に強姦事件を起こすはずである」「痴漢もののアダルトビデオを観る者は潜在的な痴漢犯罪者である」「猟奇殺人を題材にしたスプラッター映画を観る者は潜在的な殺人犯である」という論法が通じれば、「テロを題材にしたアクション映画を観る者は潜在的なテロリストである」という主張も通ることになる、との反論も見られる[219]

そもそも、ポルノと性犯罪との因果関係を肯定し、ポルノがその鑑賞者を性犯罪者に変化させる力を有するとする強力効果論は、ポルノが、無数に存在する引き金の一つに過ぎず、しかも、もともと犯罪的な傾向の強い人間に対してしか引き金として機能しない、とするクラッパーの限定効果説によって、学問的には退けられている[220]

定義年齢の問題

児童ポルノとは、児童に対する性的な虐待の記録物であるが、児童性的虐待の綜合的な定義は、性交同意年齢を基準としている(SCOSACによる)。にもかかわらず、日本における児童ポルノ法の定義では、性交可能な性交同意年齢(13歳)に達している18歳未満の未成年者が対象に含まれている。これは、成熟した判断能力を備えていない未成年者を、永久的な記録性をもつポルノグラフィの被写体とされる危険から保護する目的によると説明されている[221]

しかし、高校生(18歳除く)も含む被害児童(援助交際などの当事者もこれに含まれる)の定義年齢が多少高すぎるという議論がなされていることも事実である[222][223]日本ペンクラブは、「対象年齢を「十八歳未満」とするのは「児童」の概念から甚だしく逸脱しており、せめて義務教育年齢以下とすべき」と提言している。なお、青少年保護育成条例等では、18歳未満の児童との性交又は性交類似行為は、これを罰則をもって禁止している(いわゆる淫行条例)が、婚姻年齢に達している16歳以上の「年長青少年」については、公権力をもってその性的自由に不当な干渉を加えるものであるとした谷口正孝裁判官の意見も存在している[224]

なお、単純所持を規制した奈良県の条例[225]においては、法律上の児童のなかでもとくに小学生以下の者について、心身の未成熟、不充分な判断能力、犯罪被害に遭う危険性が特にに高いこと、犯罪に対する抵抗力が乏しいことなどを理由[226]として、その定義年齢が13歳未満と定められている。

年齢判断の問題

単純所持違反の事件として立件するためには写真や動画に登場する被害者の年齢を判別しなければならないが、警察官が全ての証拠に目を通して査定しおおよその判断をした後医師等が体格、骨格、発育状況を基に医学的に鑑定しなければならない。その場合恣意的な判断を避けるため『児童鑑定書』等の判断マニュアルを作成するなど基準の統一化が必要になる。しかし、どういう基準を決めて現場でどのように判断するかは難しい。概ね第二次性徴が表れる前か後かは比較的判断しやすいが思春期の時期や生長の度合いは個人差が非常に大きい。人種による違いや個体差もあり早熟や晩熟の違いもあれば個々の発達の仕方も違う、思春期早発症から思春期遅発症の他、ホルモン異常や染色体異常半陰陽の場合などがある。総じて日本人は欧米人よりも二次性徴が早く成長が早い段階で止まるため同年齢の欧米人より若く見られがちである。また、撮影する時のアングルや遠くから撮影されたもの、レンズの焦点の合っていないもの、体の一部や全体像が見えない物などもある。解像度の低いものについては判別が難しい。

児童買春の場合、児童ポルノ問題に詳しい奥村徹弁護士が、「年齢不知について無過失の主張はまず通らない」との認識を示している[227]が、まれに立件が見送られるケースも存在する。

  • 2008年2月に宇都宮市内のホテルで出会い系サイトで知り合った当時16歳の少女を買春したとされる事件では、被疑者である警察官が、「少女が18歳未満とは知らなかった」と供述したことを理由として、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑での立件が見送られている[228]
  • 北海道道警稚内署の警察官が18歳未満の児童とみだらな行為をしたとされる事案で、「少女が成人だと言っていたこと」などから、監察官室が立件を見送っている[229]
  • 国会議員の私大学長に16歳の女子高生を紹介し、わいせつな行為をさせたとして、団体職員らが逮捕された事件で、事情聴取に対し「未成年とは知らなかった」と答えたことを理由として、私大学長側の立件が見送られている[230]

ほかには、偽造した卒業証書で出演した16歳の女子児童を撮影したフリーカメラマンが、児童ポルノ処罰法違反(製造)の疑いで逮捕されている[231]。 また、姉の免許証を盗んで持って来た16歳の女子児童がビデオに出演した事件で、女子児童の側を被害者として、製作会社の社長が逮捕されている。ただし、 ある製作会社の役員は、詐欺にあったのはむしろ製作会社の側であるとの認識を示した上で、「『児童』と名の付く法律はそれだけ強権的」との懸念を示してい る[232]

また、そもそも現行法は、行為の違法性を基礎づける本質的要素である当該児童が18歳未満の者であることの認識(故意)がなくても、そのことについて過失があれば故意犯として処罰可能とされている(9条)ことにつき、法学者の井田良(慶應義塾大学)は、「刑法の基本原理からかなり逸脱したもの」であると指摘し、国民に近い機構による立法(議員立法)が非専門的な傾向を示す一例として挙げている。

規制範囲の問題

海外での問題

代表的なものとしては、所持している本人が「性的な画像」という自覚が無くても摘発される危険性である。文化や風習、倫理・道徳観念や宗教観念の違い等から普段はあまり意識していないことが取り上げられ、大きな問題となることがある。

  • 外務省では、児童ポルノの単純所持がすでに違法化されているアメリカで、自分の子供が入浴した時の写真を現像に出しただけで事情聴取に至った事例を紹介し、「日本では何でもないと思われること」であっても処罰の対象となることもあるとして注意を喚起している[233]
授乳写真事件

2002年10月にテキサス州リチャードソン市(en:Richardson, Texas)でラテンアメリカペルーの首都リマからの移民である母親のジャクリーン・メルカードが当時満1歳だったロドリゴ・フェルナンデスに授乳し ている場面を撮影した写真について、リチャードソン市警は「児童の性的行為」に関与した証拠として第二級の重罪(20年以下の懲役)で起訴した (Mercado-Fernandez case.)。検察側は「ジョニー・フェルナンデス(ジャクリーン・メルカードの恋人、ロドリゴ・フェルナンデスの父親、35歳)は変質者であり、自らの 性的欲望を満たすために写真を撮ったとしている」と主張した。

2002年12月5日に子供の引き離しについての児童保護局との話し合いで、弁護士はテキサス州当局とダラス地区に居住しているメルカードの前夫が 一時的に子供たちを預かるのを認めるという妥協に到達した。調査にあたった児童保護局と犯罪捜査機関はお互いにかばい合う傾向があり、メルカードの言葉を 一切聞こうとしなかった。児童保護局の報告書は両親が重罪で起訴されている事実を強調し、メルカード一家は世間の風評に晒された。その姿勢を見た弁護士は 大陪審での審議が行われるまで権利の主張や証言は避けた方がよいと判断した。

警察と児童福祉局(en:United States Children's Bureau)の文書によると両親には犯罪歴や児童虐待の疑惑や目撃情報の記録はなかった。ペルーの信者組織から派生しているキリスト教セブンスデー・アドベンチスト教会でリチャードソン教会に所属する牧師ビクター・イエーガーはメルカードとフェルナンデスがペルーの農村の出身であることから、ペルーでは母乳による養育は文化的に重要視されており公衆の面前での授乳行為は広く受け入れられていると話している。

2003年3月に提出された弁護士の陳述書の添付書類にはヤン・ファン・エイク作 「ルッカの聖母子」を提示して幼児への授乳描写は芸術作品に無数に見られるとし、写真であろうが憲法修正第1条の表現の自由に範囲内であるとするなどして いる。これに目を通した、ビル・ヒル地方検事と同僚の検事補は1週間後に「訴訟の維持が困難」との結論に達し事件の起訴の取り下げの決定を下した。また彼 の同僚の検事補も本件は「弱い」と同意した。

2003年3月にダラス地検のビル・ヒル検事は本件の起訴を取り下げる決定を下した。しかし最新の法令によれば、両親が児童保護局の定めたすべての 条件を満たし、自費で行われる嘘発見機での検査などに合格しない限り児童の解放は認められないため、その後も児童保護局は子供たちの隔離・保護を続行し続 けた。そのため、母親と父親はテキサス州当局との合意において”性的問題を抱えた人のための集団治療”に通い、そのうえ高価な心理検査を自費で受けなけれ ばならない。また、ダラス地検のエイプリル・カーター検事補は写真技師・リチャードン市警・大陪審がいずれも写真を問題視していたと指摘し、同時にそれ以 外の証拠がないことも認め、「つまりこれが性的行為なのか文化的なものなのか明確ではない」したがってウソ発見器による審問を行って疑問を解消する必要が あると確信していると述べた。また、テキサス州はウソ発見器による審問とカウンセリングの実施のたの期間を更に5ヶ月延長することを裁判所に要求した。

しかし、利益の代理人として家裁から指名されているロバート・エレーラは「私見だが、子供たちを両親の元に返すべきだと思う。なぜ児童保護局がこれほど強硬に抵抗しているか理解できない。これ以上法廷闘争を長引かせるのをやめて和解すべきだ」と語っている。[234][235]

被写体の問題

自分の子供の裸の写真映像(水浴びや入浴している時に撮影したものなど)や、自分自身が子供の頃に撮影した裸の写真や映像をアルバムなどに保存しているだけで、「児童ポルノ所持」の容疑者として摘発されるという危険性も指摘されている。

  • 自分自身が赤ちゃんやまだ物心がついていない時に両親が撮影した幼い自分の裸の姿の写真や映像」第二次大戦前に生まれた人々についてでさえ、その人の両親が生前に撮影するなどして残っている可能性もあり、こうした写真などを所持しているだけで摘発されることになる。もし、被写体本人や撮影者が既に死亡した後に遺品として、そういう写真や映像が発見された場合、遺族が罪に問われることにもなる。ECPATストップ子ども買春の会ではこれらの事例について「子どもの自己被害化」であるとしている[236][237]
  • アメリカやオーストラリアでは10代の未成年が自分のヌード写真やセミヌード写真を携帯電話でやり取りする行為が流行っていると報道されており、携帯電話でメッセージを送るという意味の「テキスティング(texting)」という単語をもじってセクスティングen:Sexting)と呼ばれる。これらの写真を所持しているという理由で、米国各地で多くの10代が逮捕・起訴されている。
  • 2008年3月にバージニア州サウスライディング(en:South Riding, Virginia) にあるフリーダム高校で教頭をしていたTing-Yi Oei氏(60歳)が校長から命じられて校内で起きたこの問題を調べ、男子生徒に画像を提出させたが、その2週間後にこの生徒が別の問題で停学処分を受 け、それを不当に感じた生徒の母親が警察に通報、この写真が17歳の同校の女子生徒のものであることが判明して、起訴陪審(大陪審)が8月に同氏を起訴するという事件が発生した。夫妻はコミュニティの人々から冷たい目で見られたほか、家宅捜索に備えて、家にあった写真を調べ、自分の子ども達が小さいころに裸で映っている写真がないかチェックするなど、パラノイア的な不安に襲われたという。一方、教育関係の団体や元生徒、属していたキリスト教会(クエーカー)の人々など、多額の訴訟費用で困難に陥ったOei氏を助けようとする人々もあった。その後2009年3月に裁判所が訴えを棄却したため4月から勤務に復帰し、育委員会は6月23日(米国時間)訴訟費用として約16万7000カナダドルを同氏に返還することを7対1で決定した[238]
  • 毎年、世界中から8000人の研究者が集まり、最新の社会動向について議論する「Canadian Federation for the Humanities and Social Sciences(カナダ連邦人文・社会科学会議)」の第78回会議が2009年にカナダ・オタワで開催された際。5月26日トロントヨーク大学のピーター・カミング(Peter Cumming)准教授は子どもの性的関心についての報告の中で、セクスティングは現代の「お医者さんごっこ」のようなものだと指摘し「児童ポルノの頒布」の罪にはあたらないとの意見を発表した[239]。また、こうした点については、「被写体本人が自分自身であり、かつ自分自身がその写真や映像の存在によって不快に感じているわけでもないのに、単に“裸の子供の画像”というだけで一律に法規制の対象にするのはおかしいのではないか」といった意見も多くあり、実際に法規制の対象になるかどうかは議論を呼ぶところである。

未成年の人権侵害

実在の未成年の作品や表現が、児童ポルノかどうかの定義や罰則を、議会の成人だけで決める、あるいは児童やポルノの定義を曖昧にして、捜査関係の成 人だけが恣意的に決めるのは、未成年や児童自身の表現の自由や人権の侵害に繋がる。例えば、芸術やおしゃれ・遊び・善意としての写真や映像でさえ、全ての 未成年に迷惑・有害との前提で、議会や捜査機関が一方的に断罪する。迷惑・有害かどうかは、当事者や成長度合いによってまちまちである。未成年の意思と保 護者の同意があっても、未成年の保護などと強制的に検閲・規制することこそ、迷惑な場合もあり得る。そもそも未成年に、善良な代表選出と、自世代の権利や 義務についての議決の機会がない。独善であってもなくても、成人の決定が一方的な強要される。民主主義国の未成年でさえ、 発育相応の権利や義務を、成人のみに一方的に決定されることは、かえって世界的な 未成年の人権侵害の強行という不幸にも繋がる。

成人後の問題

小学生の女児のヌードを撮影した写真集が仮にあったとしても、その写真の撮影から10年〜18年以上が経過し、出版物として世の中に発表された時点で既に出版を決意した女性本人が成人になっている場合、それも児童ポルノと呼べるのか?といった意見も少なからず存在する。[誰?]

被害者支援の問題

奥村徹は、国や自治体、国内のNPOが、「声高に規制を求めた割には全く(被害者の)救済に動かない」として、これを問題視しており[240]、弁護人としての経験から、「児童ポルノ・児童買春の被害者は、条文上存在するが、実際には姿が見えない」と指摘している。また、教育、啓発及び調査研究の推進を定めた第14条に、予算がつけられていないことも指摘している[241]

なお、児童ポルノ法が、風紀取 締りのための風俗犯罪処罰法でなく、被害児童の保護のための法律であることを明確にする趣旨から、「児童ポルノ」の用語を「児童性行為等姿態描写物」と改 めることと、あわせて被害児童の保護の具体的な実施主体として児童相談所などを規定するとともに、厚生労働省に設置された審議会などにおいて、フォロー アップの体制を制度化することなどが民主党からは提案されている[242]

供給者・加害者側の取り締り

児童に対する性的虐待の取り締まりは、加害者側の取締り強化を前提とすべきところ、現状の議論では、児童ポルノと、それを鑑賞する所持者を摘発することのみに集中しているとの主張がなされている。

そもそも、児童ポルノ規制の根拠とされているのは、ポルノの被写体になることによって傷つけられた被害者となる児童の存在である。しかし、その供給者(あるいは加害者)は、被害者となる児童を被写体にした大人(あるいは出演を承諾した親)である。日本ユニセフ協会によれば、児童に対する性的虐待の多くが、被害者児童の保護者、つまりや親戚などの身近な関係にある親族によるものであるという[243][244]

評論家の赤木智弘[245]、日本ユニセフ協会が、子どもを搾取の対象としている「「親の欲望」を大きくは取り扱わない」として批判している。サブカルチャーに属する「アニメやゲームというスケープゴートを批判して、親やマスコミの溜飲を下すような口当たりのいいキャンペーンを行って募金を集めるのではなく、しっかりと現実を直視して、本当に子供たちのためになるキャンペーンを行うべき」と提言している。

なお、児童に対する性的虐待者(チャイルド・マレスター)は、状況的虐待者(小児性愛者でない者)と選好的虐待者(小児性愛者)に分けられるが、加害者の大半を占めるのは前者(状況的虐待者)である[246]。また、非商業的な場面での被害は、その大半が、児童と顔見知りであり、児童に対して親的な立場にある大人によるものである。具体的には、両親・保護者・親戚などの親族のほか、幼稚園・学校・大学などの教師、児童のための施設の職員、教会の聖職者、その他スポーツクラブのコーチ、外国への交流旅行に関わる大人などがあげられる[247]。2002年には米カトリック教会の神父4450人に11000件にのぼる児童性的虐待の疑いが発覚したローマ・カトリック教会の聖職者らによる性的虐待事件をアメリカのメディアが大々的に報じているが、被害者団体側は、教会側の出した報告書の数字は実際の被害件数を下回ると批判している[248]

単純所持規制に固有の論点

捜査権の拡大

  • アメリカ合衆国では、FBIが児童ポルノサイトへのリンクを装った「だましリンク」をネット上の電子掲示板などに貼り付け、そのリンクを一度でもクリックした人物を児童ポルノ処罰法違反容疑で逮捕するといった、おとり捜査も行われている。「おとり」というよりは「罠」という表現もできる。この場合、誤ってクリックしただけで逮捕される。しかもFBIのやっていることは本質的にはワンクリック詐欺と同様であり、被害者が存在しないにもかかわらず犯罪者を次々と生み出すことに繋がる[249][250]

日本でも児童ポルノの単純所持が違法化されれば、警察のこういった捜査が横行する危険性が出てくることになり、「犯意誘発型」に相当するはずのおとり捜査までもが合法化される危険性も出る。社民党代表で弁護士でもある福島瑞穂は、「「単純所持」が処罰をされるということは、単純所持が、犯罪になるということであり、つまり、捜索が可能となるのである」として、捜査権の拡大を懸念している[187]。 事実、捜査権の拡大の懸念が現実のもととなりつつある事例も存在する。 その事例では、児童ポルノのサイトにリンクを張ったとして、ネット掲示板の書き込み者と開設者が摘発されている。URLの書き込みだけでも処罰することに ついて奥村弁護士は、「警察の摘発は今のところ児童ポルノ目的の書き込みやサイト開設に限られているが、今後は2ちゃんねるなどの一般の掲示板にも摘発が 広がる可能性がある」と指摘している[251]

  • アメリカ合衆国では、通関に際し、携帯電話やパソコンなどの情報機器が検査の対象となっており、内部に記録されたデータの一切を開示しなくてはな らない。これには、プライバシーの重大な侵害との批判の声が上がっているが、あくまでも児童ポルノの捜査を目的としたものであるとして、現状では、合憲と の判断が下っている[252]

意図しない所持に伴う問題

  • メールや郵便で他人の児童ポルノの画像や本を送りつけたり、相手の所持品の中に他人の児童ポルノの写真を(本人に知られないように)紛れ込ませた後、警察に通報するだけで特定の個人や団体を簡単に社会的に抹殺することが可能となる。児童ポルノは拳銃麻薬と違って入手や複製が容易であり、実際に作成することも可能なので、こうした冤罪が横行する可能性が大きくなる。実際に児童ポルノの単純所持が違法化されている米国や英国では、気に入らない相手に児童ポルノを郵便やメールで送りつけて社会的抹殺を図ったのではないかとされる事件がいくつか発生しているという。[253]。さらに、現行犯逮捕であれば、逮捕状を必要とせず、なおかつ何人であっても逮捕権を行使することができるので、痴漢冤罪やその捏造事件と同様の問題が容易に起こり得ることが懸念されている。このような仕組みが特定の政治的な主義主張を有する個人・団体への弾圧など、政治的に利用される危険性も指摘されている。
  • 一般的なウェブブラウザでは表示した画像を一定期間ハードディスクキャッシュと して保存する仕様になっているため、児童ポルノの画像があるウェブサイトに(たとえ過失であれ)接続しただけでも、キャッシュや履歴が残ることで犯罪者と なってしまう。サイトによっては、アダルトサイトでなくともポップアップ広告などでアダルト画像を使ったバナーを表示するサイトや、他のページへのリンク として画像を縮小表示したりしてるサイトも存在するため、そういったサイトに接続するだけで「児童ポルノ所持」の容疑で犯罪者になってしまうことが危惧さ れている。
  • 児童ポルノの単純所持などがすでに違法化されているアメリカではWindowsの「Thumbs.db」という自動的に作成されるサムネイルファイルに児童ポルノと思われる画像が表示されるだけで、たとえ元の画像ファイルがハードディスク内に存在しなくても、児童ポルノ所持の容疑で逮捕されている[254]。このサムネイルファイルは、迷惑メールなどの添付ファイルや、ウェブページを見た際のキャッシュなどにたまたま含まれていた児童ポルノ画像を見ただけでも生成されてしまうため、アメリカでは大多数のパソコンユーザーが、児童ポルノ所持の容疑で摘発される可能性がある。
  • コンピューターウイルスの中には自動的に児童ポルノの画像をダウンロードするものも存在し、そういったウイルスが原因で、アメリカでは本人に「児童ポルノの画像を集めている」という自覚が無いまま逮捕されると言う事件も起きている。[255]

詐欺の問題

それ以外にも、いわゆる「ワンクリック詐欺」を働く業者がウェブサイトに誘導し、「あなたは児童ポルノのサイトに接続したため、今すぐ口止め料を振り込まなければ警察に通報する」というような、詐欺目的、恐喝目的で悪用される危険性も出てくる。また「振り込め詐欺」の業者が郵便やメールで児童ポルノの画像や本を送りつけ、口止め料を請求するという手口に出るというように、児童ポルノの単純所持が違法となることでそれを利用した新手の詐欺行為が噴出することに繋がる危険性も潜んでいる。

所持の規制の論理

現行法においては、実在する児童を被写体とした児童ポルノは単純所持の規制対象とされていないが、違法な電磁データは、その複製が容易であることから、その流布の危険性の高いこと[256]を根拠として、新たに児童ポルノを対象に加えることが主張されている。衆議院議員の鳩山邦夫は、「単純所持を認めているとやはりそこから穴が広がっていって、結局その所持した物がインターネットに載るというようなことがあり得るのではないかと思います。麻薬と同じような考え方をしてもいいのではないか」との考え方を示している[257]

なお、これと同様の考え方を根拠として、わいせつ物にあたる児童ポルノデータを所持していたケースで、それ自体は販売意図がなかったとしても、刑法 175条にいう「販売目的所持」にあたるとして、2006年に有罪判決が確定している。ただし、法学者の森尾亮(久留米大学)は、この判決が、175条に 規定のない予備[258]行為の処罰にあたり、罪刑法定主義に反するとの否定説を支持している。また、銃器麻薬等の単純所持の規制には理解を示しつつも、「わいせつ物との接触は(人間もまた動物である以上)私たちの社会生活においてほとんど不可避なもの」であり、また175条の保護法益が性道徳の保護にあるからには、現行の「児童ポルノ処罰法の規制対象には含まれないような「合成写真」や「アニメ・ポルノ」等」までもが対象となりかねないとして、上記判決に批判的な見方を示している[259]

また、法学者の松原芳博(早稲田大学)は、近年の日本では、危険社会論を背景とした抽象的危険犯の形式の下での処罰の早期化の傾向が顕著であり、「しばしば犯罪に用い得る一定の物ないし情報の提供・取得や所持・保管を構成要件化する立法形式が採用されている」[260]との認識を示している。その上で、内心の思想や意思を対象とする心情主義 [261]と対立する行為主義 (いわゆる内心の自由)[262]を擁護する観点から、特に児童ポルノの単純所持の違法化には、「「所持」や「保管」は、本来、社会的外界に顕現する以前の私的領域にとどまるものであって、その犯罪化には行為主義との関係で特別の正当化を必要とするように思われる」との懸念を示している[263]。同様に、法学者の園田寿(甲 南大学)も「現実に性的虐待を受けた児童の記録物が広く頒布・販売・陳列される場合に比較して、密かに個人的に所蔵される場合は、被写体とされた当該児童 に対する侵害は抽象的な程度にとどまる」ことから、単純所持の禁止は、個人の自由に対する過度の介入になると指摘しており[264]、直接的な法益侵害である製造や提供行為と異なり、専ら私的領域にとどまる単純所持行為について、処罰を正当化する根拠が存在するのか疑問視する声が上がっている。

一方、捜査関係者の間では、「児童ポルノの愛好家には画像の所持、強姦やわいせつ行為、殺害した上での強姦、わいせつ行為-という三段階がある。「単純所持者」の摘発は凶悪犯罪を未然に防ぐためにも必要だ」との見方がなされている[265]

また、単純所持の規制には、それに伴う捜査権の拡大の危険性も指摘されているが、元警察庁職員で弁護士の後藤啓二は、反復取得や有償譲受など明白な行為に限定するとした民主党案について、「既に所持するポルノは『合法』となるうえ、『取得の禁止』では、誰からどこで入手したかの立証が難しい」[266]冤罪のおそれなどということを理由に児童ポルノの単純所持を禁止するべきでないというのは、子どもを 児童ポルノの被害に遭うことから守ることの重要性の認識に欠けているとしか思えません。民主党の懸念を正当化してしまえば、すべての犯罪で冤罪の危険はあ るわけですから、殺人でも強姦でもあらゆる行為を罰してはいけないことになってしまうのではないでしょうか」と批判している[267]。ただし、衆議院議員で弁護士でもある早川忠孝は、「証拠を集めない限り、警察は強制捜査ができない」ようにするため、あくまで「取得行為や製造行為の立証も必要になるような規定」ぶりを提案している[268]

なお、専修大学の山田健太は、東京新聞[269]の特集記事で、単純所持の禁止が、「思想のチェックにつながりかねず表現の自由の大原則を変えることになる。1度作った例外が、その後一般化する例は少なくない」との懸念を示している[270]

仮に、単純所持が違法化された場合、数多くの問題と危険性が指摘されている[271]

抽象的危険犯」、「治安維持法」、および「焚書」も参照

創作物規制に固有の論点

表現の自由

「被害者が存在しない」「表現の自由を侵害している」という指摘がある。

児童ポルノ法によって被写体の実在しない架空の表現を取り締まることに対しては、自民党および公明党を除いた各党から疑問の声が上がっており、 2008年には、民主党が、児童ポルノの名称を「児童性行為等姿態描写物」と変更する改正案を提出する動きに出ているが、これに関し、元弁護士で民主党 PTの千葉景子は、「対象を明確にし、ポルノ一般の規制になるという懸念やアニメなどバーチャルな表現の規制に及ぶという懸念を払拭」するための措置と説明している[272]

ただし元警察官僚で自民党PTの葉梨康弘は、被写体の実在しないアニメ等の規制が「被写体となった子ども全体の存在を守るためだ。小児性愛の対象とし、子供をモノとして見ることは悪だという規範を広げることが必要」だとして、18歳未満の児童の性的モノ化(en:Sexual objectification)を問題視するとともに、また日本ユニセフ協会などの提唱している「集団としての児童の人権」論を擁護する立場を確認している[273]

写真映像に関しては、それも著作物の表現の一種として考えた場合、厳しすぎる規制は表現の自由公序良俗との兼ね合いにおいて問題となるが、とくに、漫画やアニメ、ゲームなどの場合、規制は、ただちに「表現の自由の侵害」につながる恐れも大きいため、法改正にあたっては、慎重な議論が求められる。

漫画家のちばてつやも、政府による創作物の規制は、過去に大日本帝国第二次世界大戦終了まで行った報道の検閲情報操作に類似しているとして、「法律などで(創作物を)規制するべきではない」という意見を述べている[274]

同じく漫画家のみなもと太郎は、表現者の立場から、創作物の規制が「結局、頭の中を探って、取り締まることになる。犯罪と芸術と創造がごちゃごちゃになっている。書いていいと言われたものだけを書くのは表現の自由ではない」「魔女狩りになる可能性もある。創作者が萎縮して、表現の自由を狭めていってしまうのが怖い」との懸念を示している[275]

なお、アメリカ最高裁の違憲判決[276]では、実在する児童の虐待を伴わないバーチャルな児童ポルノは、表現の自由に優越する公共の福祉というロジックによって規制されるべきものではない、との見解が示されている。

保護法益の問題

また、規制派からは架空の人物に対しては「準児童ポルノ」として扱い、これらも児童ポルノ法により規制すべきとする活動が行われている。これに対しては、児童ポルノ法が、実在する児童の保護(個人法益)をその本旨としている関係から、実在しない児童を取り扱った創作物を、児童ポルノ法によって規制することには慎重意見も根強い。弁護士の奥村徹有害図書わいせつ図画で扱うべきだと意見を述べている[277]。なお、実在する児童の人権侵害を伴わないのであれば、18歳未満の児童を性的対象と見なす風潮(社会法益)は、それだけで独立しては問題とならないとの指摘も見受けられる[278]

ただし、自民党の高市早苗は、子供を性の対象とする社会的風潮を助長する可能性が高いと見られる創作物について、その規制を可能にするために、個人法益から社会法益へと重点を移すことを検討する必要性を示唆している[279]。この点、裁判実務では、なお実在の児童に限定されてはいるものの、しかし社会法益をも保護法益とした判例がすでに多く出されていることも事実である[280]。また、円より子参議院議員が、衆院法務委員会で、18歳未満の「児童を性の対象としてとらえることのない健全な社会を維持することもこの法案では目的としております」とし、現行法においても付随的にではあるが社会法益も対象とするとの趣旨の答弁をしている[281]

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

3号規定との関係

現行の児童ポルノ法では、「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」と規定されているが、肌の露出やキャ ラクターの行為などが、どの程度にまでなれば「性的なもの」と判断されるのかといった定義も同じく示されていない。仮に創作物が規制された場合、製作者や 所持者が、場合によっては国会が「性的なもの」と判断していなくても、警察や裁判所に「性的なもの」と判断されれば、その者は逮捕される可能性を否定でき ない。

準児童ポルノ」も参照

年齢判断の問題

漫画・アニメ・ゲーム(特に少年漫画子供向けアニメ)などのキャラクターは、原作者による公式設定で年齢を明確に設定し、または小・中学生に設定されている場合もあるが、あえて年齢を不詳とし、劇中でも言及されないキャラクターも数多い[282]。年齢を確認しようにも、漫画やアニメに登場するキャラクターは「架空の存在」であるため、戸籍な どを調べて年齢の確認ができないという特徴がある(そもそも、架空のキャラクターは現在の憲法が規定する人権を備えた存在でないことは言うまでもない)。 よって、公式な年齢の設定がなされていなければ、18歳以上か否かの判断は事実上不可能に近いため、こういった規制の動きを批判する声も少なくない。

「見た目は幼女だが、設定上成人女性」ということになっている場合や、「見た目は成人女性だが、設定上は幼女」の場合などはどうなるのかといった、 具体的な「児童ポルノ」の定義については一切示されていない。それ以外にも、特殊な魔法や薬などで子供が一時的に成人の肉体になったり、逆に成人が子供の 肉体になるといったシーンが入っている作品も数多く存在しており、そういった、肉体が変化したキャラクターの扱いについてはどうなるのかも同様に不明であ る。

漫画などに登場するキャラクターは人間だけとは限らない。天使悪魔妖精宇宙人といった現実の世界に存在しない、または存在が確認できていない種族のキャラクターも数多く存在する。さらにはアンドロイド幽霊と いった生命としての定義すら曖昧なキャラクターも多く存在する。作品によっては「10歳で成人を迎える種族」という設定になっている種族が登場する場合も あり、そういった種族に属する10歳のキャラクターが性行為を行った際は児童ポルノとして扱われるのかどうかは定かではない。ただ、児童の権利条約では、 児童を人間(human being)と定義していることも事実である[283]

創作物の規制の論理

日本ユニセフ協会などには、「実在しない架空の人物の出演する作品といえども『準児童ポルノ』として扱い、これらも法律により規制すべきだ』との主張も見られる。ひとつは、性道徳社会法益)の保護を理由としたものであり、もうひとつは、実在する被害児童(個人法益)の保護を理由としたものである。

性道徳の保護

カナダでは、道徳を堕落させる罪(カナダ刑法典第163条)[284]として、被写体の存在しない創作物が規制の対象とされている。具体的には「(a)事実にせよフィクションにせよ、犯罪の実行を扱うもの(b)犯罪の実行の前後を問わず、事実にせよフィクションにせよ、犯罪の実行に関連するイベントを扱うもの」が「犯罪コミック」として刑事罰の対象とされている。

このカナダの規制は、いわゆるリーガル・モラリズムに立脚したものであるが、ある個人の行為が、たんに道徳的でないことを理由として、その当人のものではない特定の価値観を、外部から法によって国家権力が強制的に実現すべきことを主張するリーガル・モラリズムは、充分な判断能力をもつ個人の自己決定権(ことに精神的自由権)を擁護するリベラリズムとは鋭く対立する[285]

またリーガル・モラリズムは、不快感情を根拠として他者の自由の制限を求める不快原理[286](ただし不快物非公開の原則は、リベラリズムと調和する)によって助長される[287]ものであるが、弁護士で衆議院議員の枝野幸男は、2008年7月のオープンミーティング[288]で、法と倫理の区別をはかる立場から、不快感情[289]を根拠とした規制が、ポルノグラフィ全般の規制に及ぼされることに危惧を表明している。

なお社会学者で首都大学東京教授の宮台真司は、リーガル・モラリズムに関し、日本における児童ポルノ規制法が、青少年の人権を擁護する法案から青少年の道徳を規定する法案へと変容しているとの認識を示しており、日本国憲法第19条「思想・良心の自由」 に規定される「法と道徳の分離」の原則、すなわち法は道徳を命令してはならず、道徳的に中立な法の下、市民同士が何が道徳的かをめぐるコミュニケーション をすることのみを許容するという原則に対する理解の欠如によって、「市民が自己責任でなすべき道徳的コミュニケーションが、「お上」に委ねられてしまう」 として批判している。

また、法学者で東京大学教授の奥平康弘は、成人向けコミック規制の是非をめぐる裁判[290]で、一般に成立している慣習倫理を根拠とした規制論を退けており、表現の自由の本質が、少数者の利益を確保することにあるからには、「「一般の人々が「いいんじゃないの、これは」ということがしきたりとして成り立っていて、議論をしないで「そういうもんだろう」と思っていること」(すなわち世論)を基準とすることはできないと論じている。[291]

検閲」、「異端審問」、および「モラル・パニック」も参照

実在する児童の保護

スコット・ハンセンは「子どもに性的関心を抱きがちな人間が見れば、子どもに対する性的虐待を描いた漫画やアニメ」さえも、「子どもに対する性的空 想を促し、こうした行為を正当化する手立て」になりえるとして、「彼らが子どもを性的に虐待して自分の空想を実行に移す危険」が高まる[292]と主張している。また、日本国内ではジョン・トーマス・シーファーが、同様のロジックで日本政府に対して創作物の規制を要望している。

ただ、ハンセンらが主張しているような、創作物が実在する児童に対する性的な人権侵害を助長・誘発する不安を高める、というロジックに基づいた(児童ポルノ法による創作物に対する)規制は、本国のアメリカでは、連邦最高裁の下したアシュクロフト違憲判決[293]によって、バーチャルな作品と児童に対する性的搾取との客観的な因果関係が 明白ではないとして退けられている。なお、児童ポルノに限っては因果関係が間接的でもよいとの政府側の主張に対しては、「 『はっきりしない将来の時点』(at some indefinite future time)において、違法行為が行われる可能性が高まるからといって言論を禁止することはできない」[294]との判断を示した上、児童ポルノの問題がその内容ではなく制作方法にあるからには、製造過程における被写体の人権侵害を伴わないバーチャル児童ポルノの表現を、それがもつ単なる傾向性だけで禁止することはできないとして、規制論が退けられている。

また、単なる間接的な波及効果(助長・誘発)に基づいた規制論に対しては、「テレビドラマや映画で暴力・殺人の描写があるものは、観る者に暴力・殺人欲求を喚起させないとは言い切れないので規制すべきだ」という主張と同類であるとの反論がなされており、枝野幸男などが同様の認識を明らかにしている[295]

しかし、規制派のなかには、「漫画やアニメの子どもポルノの方が、ユダヤ人や黒人を人間以下の虫けらとして描き出すプロパガンダよりもはるかに有害」であり、「「表現」は、直接的に暴力」であることは自明であるとして、「漫画やアニメやゲームの子どもポルノを擁護する人々は、主観的にはどうあれ、その行為によって、事実上、子どもに対する性的虐待とレイプと人身売買を擁護」している[296]として、前述の宮台真司や、アメリカ最高裁の下した違憲判決を批判する主張も見受けられ[297]、また日本ユニセフ協会の早水研専務理事が、実在しない子どもを描いた「子どもポルノ」のほうが、実在する子どもを被写体としたポルノよりも大きな悪影響 を社会に対して及ぼしているケースも見られるとの主張を展開している[298]

なお、漫画、アニメ、ゲームなどのバーチャルなメディアが犯罪を誘発する有害なものであるという主張は、マスコミ、一部の学者、大学教授などが昔から主張しており(代表的なものとして森昭雄ゲーム脳が挙げられる)、「「バーチャルな」子どもポルノは、「リアルな」子どもポルノに対する需要を作り出し、さらには実際の生身の少女に対する性的虐待への欲求を喚起」するとの主張も見受けられる[296]

だが、現在のところ、実在しない18歳未満の児童を被写体とした創作物と犯罪の因果関係を示す科学的な根拠や客観的なデータは一切存在しない。

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ 大辞林
  2. ^ なお、学校教育法道路交通法にいう児童の定義はこれと異なる。児童#法制度における呼称を参照のこと。
  3. ^ 平成17年度の児童買春・児童ポルノ事件の被害者数は1750人(平成12年度は963人)で、うち小学生以下の児童は33人(平成12年度は79人)となっている。 児童買春・児童ポルノ事件の検挙状況の推移(平成12年〜17年)- 警察庁
  4. ^ ZAKZAK - 「女子高生Tバック」めぐり攻防…警視庁VS東京地検 「児童ポルノ」か否か…DVD出版社員ら不起訴に
  5. ^ また2008年08月には、大手オンライン映像配信サービスが、18歳未満のアイドルの作品の一部レンタルを自主規制する動きに出ている DMM.com : [お知らせ] オンラインDVD&CDレンタル - DMM レンタル アイドル作品数減少のお知らせ [2008-07-02]
  6. ^ ZAKZAK - 児童ポルノに利用…入浴シーンの男児の性器ダメ
  7. ^ 児童の裸、特に男児の性器を写すことについて - 放送倫理・番組向上機構(リンク切れ)
  8. ^ 日本ユニセフ協会・特集 子どもポルノから子どもを守るために
  9. ^ 同人用語の基礎知識/ 子どもポルノ
  10. ^ STOP!今そこにある「漫画・アニメ禁止法案」
  11. ^ 創作物の規制/単純所持規制に反対する請願署名市民有志
  12. ^ たとえば、単純所持まで禁じた児童ポルノでは、イギリス、ドイツ、イタリアなどでは13歳以下とされている同人用語の基礎知識/ 児童ポルノ/ Child Porno
  13. ^ ● ぷにぷに☆ぽえみぃ ●
  14. ^ Simpsons cartoon rip-off is child porn - judge
  15. ^ 児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書
  16. ^ 「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」見直しに関する意見書 - 日本弁護士連合会
  17. ^ ヴァーチャル児童ポルノ規制は合憲か〜「アシュクロフト対表現の自由連盟事件」米最高裁判決〜 NHK放送文化研究所 海部一男 CS成倫勉強会講義録(要旨)
  18. ^ [1] - 第169回国会 青少年問題に関する特別委員会 第3号(平成20年4月10日(木曜日))
  19. ^ 児童の権利に関する条約
  20. ^ 児童ポルノとの国際的闘いの強化に関するG8司法・内務閣僚宣言(仮訳)
  21. ^ 子どもを犯罪の被害から守る条例(案)
  22. ^ http://www.police.pref.nara.jp/ikenbosyu/kodomojourei_youshi.pdf 「(仮称)子どもを犯罪の被害から守る条例(案)」の要旨
  23. ^ 意見募集〜子どもを犯罪の被害から守る条例(案)〜
  24. ^ 子どもを犯罪の被害から守る条例・パブリックコメントの実施結果について
  25. ^ 子どもを犯罪の被害から守る条例が施行されました(平成17年7月1日)
  26. ^ 「子どもを犯罪の被害から守る条例」
  27. ^ 法令解説資料総覧 2005年10月号 NO.285 ISSN 0387-3617
  28. ^ - 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律を改正する法律案(中間報告)2008年6月11日 PDFファイル
  29. ^ G8司法・内務大臣会議
  30. ^ BS きょうの世界 | NHK - 2008年 6月13日 (金)の放送内容 - 11時台 「児童ポルノ」対策 最前線
  31. ^ 世界会議-第1回世界会議- - 第1回「子どもの商業的性搾取に反対する世界会議」
  32. ^ 『「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律」について』島戸 純、警察学論集57-08
  33. ^ 第169回国会 議案の一覧 - 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案 169回通常国会 32号
  34. ^ 第171回国会 議案の一覧 - 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案 171回通常国会 12号
  35. ^ http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/216cc3e8e3d3156f3fe6d08027cc4615
  36. ^ 過去の日誌 - 小宮山洋子ホームページ - [2754] 7月2日(木) 投稿者: 投稿日:2009-07-02 (Thu)
  37. ^ 細川律夫 -ウェブサイト-
  38. ^ 奈良県警察「子どもを犯罪の被害から守る条例が施行されました」
  39. ^ 朝日新聞朝刊 2005年7月17日
  40. ^ 読売新聞 2005年9月6日
  41. ^ 図書館の自由に関する宣言 日本図書館協会1979年5月30日
  42. ^ 朝日新聞東京夕刊 2006年4月1日
  43. ^ http://www.bpo.gr.jp/youth/giji/giji_0801.html
  44. ^ http://www.bpo.gr.jp/youth/kenkai/danji.html
  45. ^ 「男児のわいせつ画像600枚 18歳少年を逮捕」事件です‐事件ニュース:イザ!
  46. ^ [2] - 「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会最終取りまとめ(案)」に寄せられた御意見
  47. ^ 総務省の違法・有害情報対応検討会、最終報告書をとりまとめ
  48. ^ http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4064417.html
  49. ^ 日本ユニセフ協会・特集 子どもポルノから子どもを守るために
  50. ^ 「子供ポルノアニメの取り締りには新法を作るべき」野田聖子議員
  51. ^ 警察庁 サイバー犯罪対策:総合セキュリティ対策会議
  52. ^ インターネット上での児童ポルノの流通に関する問題とその対策について - 平成20年度総合セキュリティ対策会議報告書
  53. ^ *児童ポルノ:流通防止協議会が発足 - 毎日jp(毎日新聞)
  54. ^ 「児童ポルノ流通防止協議会」の発足について
  55. ^ Child Online Protection initiative (COP)
  56. ^ 児童ポルノがネットの急成長ビジネスに、業界協同で対策を
  57. ^ Child Online Protection initiative (COP)
  58. ^ ネット上の違法・有害情報対策でITUの国際会議、東京で6月開催
  59. ^ 生活安全の確保(警察庁) - 児童ポルノの根絶に向けた重点プログラムの策定について - [広報資料] [概要] [資料] [通達本文] - [H21.6.18 掲載]
  60. ^ ネット児童ポルノ摘発へ専門班、画像や音声を分析…警察庁 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
  61. ^ asahi.com(朝日新聞社):画像分析で製作者捕まえろ 警察庁、児童ポルノ根絶作戦 - 社会
  62. ^ 児童ポルノ対策:画像特定に専門班…警察庁 - 毎日jp(毎日新聞)
  63. ^ 動画保管庫板
  64. ^ 海外の児童ポルノアドレス掲載 19歳少年を書類送検 - MSN産経ニュース
  65. ^ お知らせ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
  66. ^ J-CASTニュース : 児童ポルノ、リンクだけで摘発 警察の好きにできる懸念も
  67. ^ 2009-07-08 - 奥村徹弁護士の見解(06-6363-2151 hp@okumura-tanaka-law.com)
  68. ^ 柔らかNEWS 海外の児童ポルノ・アドレス掲載、19歳私大生ら4人摘発
  69. ^ 高木浩光@自宅の日記 - Winnyによる児童ポルノ流通の実態と児童ポルノ法改正の方向性
  70. ^ 読売新聞 (2009-05-08). "日本製「性暴力ゲーム」欧米で販売中止、人権団体が抗議活動" (日本語). 2009-05-12 閲覧。
  71. ^ "Equality Now Board of Directors" (英語). Equality Now公式サイト. Equality Now. 2009-06-04 閲覧。
  72. ^ "国際人権団体「イクオリティ・ナウ」の本部を表敬訪問" (日本語). ポルノ・買春問題研究会公式サイト. ポルノ・買春問題研究会. 2009-06-04 閲覧。
  73. ^ 「性暴力ゲーム」メーカーがネット販売中止、アマゾンも(読売新聞) - Yahoo!ニュース
  74. ^ a b "Japan: Rape simulator games and the normalization of sexual violence" (英語). Equality Now公式サイト. Equality Now (2009-05). 2009-06-04 閲覧。
  75. ^ ポルノ・買春問題研究会 - レイプレイ問題
  76. ^ イリュージョン (2004). "海外の皆様へ" (日本語). 2009-05-12 閲覧。
  77. ^ Fennelly, Gary (2009-02-12). "Exclusive: Amazon selling rape simulation game" (英語). belfasttelegraph. 2009-06-04 閲覧。
  78. ^ House of Commons Hansard Debates for 26 Feb 2009 (pt 0007)
  79. ^ レイプレイ騒動その3】フェミニスト団体、日本政府に販売禁止を要求 - Suzacu Late Show
  80. ^ イギリスの議員が、アマゾンで売られる日本の18禁ゲーム『レイプレイ』を国会で追及 Game*Spark 2009年02月12日
  81. ^ New York City Council - Home Page
  82. ^ Boycott Of Rape-Themed Video Game Urged In NYC - wcbstv.com
  83. ^ Rape Video Game Banned by Amazon
  84. ^ Should the United States ban RapeLay, a Japanese "rape simulator" game? - By Leigh Alexander - Slate Magazine
  85. ^ HRゲーム難民ウィキ - レイプレイ問題8
  86. ^ Latoya Peterson: Rapelay is deplorable, but sadly this kind of game is nothing new |Comment is free |guardian.co.uk
  87. ^ Japanese firm shrugs off rape game protests - INQUIRER.net, Philippine News for Filipinos
  88. ^ イリュージョン (2009-05). "ILLUSIONからのお知らせです" (日本語). 2009-05-12 閲覧。
  89. ^ http://www.yamatani-eriko.com/message/0905_19.html
  90. ^ "“陵辱系ゲーム”発売禁止 業界団体が自主規制" (日本語). ITmedia News. アイティメディア株式会社 (2009-06-05). 2009-06-14 閲覧。
  91. ^ Japan Bans Rape-Simulation Video Games - Science News | Science & Technology | Technology News - FOXNews.com
  92. ^ 児童ポルノ追放へ“三つの挑戦”:ニュース|公明党
  93. ^ 性暴力ゲームの規制強化に向けた提言
  94. ^ Equality_Now_June2009_Japan_CEDAW44.pdf (application/pdf Object)
  95. ^ 女性差別解消で国内法不備=慰安婦問題でも日本批判−国連委
  96. ^ http://www2.ohchr.org/english/bodies/cedaw/docs/co/CEDAW.C.JPN.CO.6.pdf
  97. ^ 日本ユニセフ協会. "2006年12月11日、日本時間午前9時1分、『世界子供白書2007』が発表されました。" (日本語). 世界子供白書. 日本ユニセフ協会. 2009-06-04 閲覧。
  98. ^ "Japanese firm shrugs off rape game protests" (英語). inquirer.net (2009-05-08). 2009-06-04 閲覧。
  99. ^ McCurry, Justin (2009-05-11). "Japan under pressure to clamp down on child pornography" (英語). ガーディアン. 2009-06-04 閲覧。
  100. ^ 「強姦体験ゲーム 海外から抗議――制作会社が出荷自粛 過激表現、国内は流通」『朝日新聞』2009年5月13日付夕刊。
  101. ^ a b "【衝撃事件の核心】「性暴力を奨励」か「表現の自由」か 凌辱系ゲーム“外圧”で制作禁止に波紋" (日本語). 産経ニュース 4/4. マイクロソフト (2009-06-14). 2009-06-14 閲覧。
  102. ^ 単純所持宣言 / その他、性規制について 白田 秀彰
  103. ^ 成人の女性がセーラー服など着用するような、いわゆる「コスプレもの」と呼ばれるビデオも対象に含まれており、小学生児童など、子供の役を大人が演じることもある劇団などは、公演の際に著しい制約を受けることになると懸念する向きもある。
  104. ^ WEB署名子どもポルノ問題に関する緊急要望書
  105. ^ 日本ユニセフ協会・特集 子どもポルノから子どもを守るために
  106. ^ アニメ・漫画・ゲームも「準児童ポルノ」として違法化訴えるキャンペーン MSとヤフーが賛同
  107. ^ 解説委員室ブログ:NHKブログ | 視点・論点 | 視点・論点 「児童ポルノの根絶を」
  108. ^ 解説委員室ブログ:NHKブログ | 視点・論点 | 視点・論点「児童ポルノ根絶に国際連携」
  109. ^ deco★decocool: なにそれ!◆ 毎日新聞英語版サイト 「変態ニュース」を世界発信
  110. ^ http://www.vaceastasiapacific.org/images/unvac_issue4cyber.pdf
  111. ^ http://www.ecpat.net/A4A_2005/PDF/EAP/Global_Monitoring_Report-JAPAN.pdf
  112. ^ 第170回国会 請願の一覧 - 第170回国会 法務委員会 120 美少女アダルトアニメ雑誌及び美少女アダルトアニメシミュレーションゲームの製造・販売を規制する法律の制定に関する請願
  113. ^ 幼女レイプ被害者数統計
  114. ^ 「エロゲーで人間性失う」 円議員掲示板に批判数百件 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
  115. ^ 第170回国会 請願の一覧 - 第170回国会 法務委員会 120 美少女アダルトアニメ雑誌及び美少女アダルトアニメシミュレーションゲームの製造・販売を規制する法律の制定に関する請願
  116. ^ ねとらぼ:「エロゲーは危険な社会を作り出す凶器」――規制を求める請願、衆議院に - ITmedia News
  117. ^ “制服の魔術師”藤岡静香ら「カワイイ大使」活動本格化(芸能) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース
  118. ^ http://www.shugiin.go.jp/itdb_rchome.nsf/html/rchome/News/gaimu17120090424009_f.htm - 衆議院外務委員会ニュース 平成21.4.24 第171 回国会第9号 - 丸谷佳織君(公明)
  119. ^ “制服の魔術師”藤岡静香ら「カワイイ大使」活動本格化(芸能) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース
  120. ^ 2009-06-04 - 奥村徹弁護士の見解(06-6363-2151 hp@okumura-tanaka-law.com) - [児童ポルノ・児童買春]『法改正の次にくるもの〜法執行の取り組みと課題について〜』 13:45
  121. ^ 児童ポルノ法改正案の最新版「論点整理」 - 保坂展人のどこどこ日記
  122. ^ 児童ポルノ禁止法の「修正協議」は継続中 - 保坂展人のどこどこ日記
  123. ^ アグネスチャン Diary ≫ Archive
  124. ^ 国際ワークショップ―子どもサイバーポルノを考える―(1999年10月15日)
  125. ^ Opportunity Sweden:PEOPLE
  126. ^ 児童ポルノ、日本も「所持」禁止を : とれたて!ミックスニュース  : ニュース : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
  127. ^ 衆議院TV - 開会日:2009年6月26日 (金) 会議名:法務委員会 収録時間:5時間24分
  128. ^ 2009年7月1日 東京新聞
  129. ^ 法務委員会ニュース - 衆議院法務委員会 平成21年6月26日
  130. ^ 第171回国会 法務委員会 第12号(平成21年6月26日(金曜日))
  131. ^ 【はなし康弘】 - コラム - コラム : 「『サンタフェ』を廃棄しろ」?〜誤解を排し正確な児童ポルノ規制の議論を (2009-07-02)
  132. ^ J-CASTニュース : 宮沢りえヘアヌードで混乱 児童ポルノ法、消化不良で改正
  133. ^ 社会:ZAKZAK - 「サンタフェ」で批判殺到…あの議員を直撃、反論 - 自民・民主修正協議へ
  134. ^ 児童ポルノ摘発、過去最多 上半期、虐待死亡は半減 - 47NEWS(よんななニュース)
  135. ^ 児童ポルノ「単純所持禁止を」…アグネス・チャンさん(読売新聞) - Yahoo!ニュース
  136. ^ 少年非行等の概要 警察庁生活安全局少年課
  137. ^ http://www2.ohchr.org/english/bodies/cedaw/docs/co/CEDAW.C.JPN.CO.6.pdf
  138. ^ 創作物の規制/単純所持規制に反対する請願署名市民有志
  139. ^ PEN声明 - 「児童買春・児童ポルノ禁止法案」についての声明 日本ペンクラブ
  140. ^ 「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」見直しに関する意見書 日弁連
  141. ^ 「準児童ポルノ」に関する公開質問
  142. ^ 「知的財産推進計画2008」の見直しに関する意見募集
  143. ^ MIAU : 「知的財産推進計画2008」見直しへのパブリックコメント
  144. ^ MIAU : 児童買春・児童ポルノ禁止法改正についての緊急声明
  145. ^ [3] - 一般社団法人インターネットユーザー協会 - 2009 年7 月10 日 - 児童ポルノ法改正についての緊急声明
  146. ^ MIAU : 「児童買春・児童ポルノ禁止法についての緊急声明」のご報告と今後の対応について
  147. ^ 【速報】全国同人誌即売会連絡会が児童ポルノ法改定の動きに対する署名活動計画を発表|マンガ論争勃発のサイト
  148. ^ 東京新聞2008/11/4朝刊
  149. ^ J-CASTニュース : 宮沢りえのヘアヌード写真集 17歳で撮影なら児童ポルノ?
  150. ^ 「児童ポルノ禁止法」で日本のマンガ・アニメが衰退する | SAFETY JAPAN [セーフティー・ジャパン | 日経BP社]
  151. ^ 平成19年度特別世論調査 - 有害情報に関する特別世論調査(平成19年 9月) 公表資料 集計表 2007/10/25
  152. ^ 「漫画・イラストも児童ポルノ規制対象に」約9割──内閣府調査 - ITmedia News:
  153. ^ 「弁護士山口貴士大いに語る: 【有害情報規制】「漫画・イラストも児童ポルノ規制対象に」約9割──内閣府調査【イカサマ調査】
  154. ^ 美少女アダルトアニメゲームの規制への反対意見多い
  155. ^ 365アンケート「児童ポルノ改正案、単純所持の是非は?」集計結果
  156. ^ 一方で、規制推進派のアグネス・チャンは「児童ポルノの所持の違法化について、国民の90%が賛成、4.8%が反対である」との自論を展開している[4]
  157. ^ 松文館裁判第8回公判
  158. ^ 第170回国会 請願の一覧 - 第170回国会 衆議院 法務委員会 新件番号40 児童買春・児童ポルノ禁止法改正に当たり、拙速を避け、極めて慎重な取り扱いを求めることに関する請願
  159. ^ ねとらぼ:「エロゲーは危険な社会を作り出す凶器」――規制を求める請願、衆議院に - ITmedia News
  160. ^ ニコニコニュース‐エロゲを守れ? 11月10日生放送に保坂衆議院議員が出演
  161. ^ 『ネット政策討論会〜児童ポルノ禁止法、ネット規制問題について語る〜』Part1‐ニコニコ動画(ββ)
  162. ^ コンテンツ文化研究会 / Institute of Contents Culture: コンテンツ文化研究会主催イベントのお知らせ
  163. ^ 保坂展人と語る、マンガ規制・ネット規制の今(1)‐ニコニコ動画(ββ)
  164. ^ 2009年7月1日 東京新聞
  165. ^ 読売新聞 2009/6/9
  166. ^ 衆議院TV - 平成21年2月18日 予算委員会 - 案件(議題順):平成21年度総予算 - 丸谷佳織(公明党)
  167. ^ 性犯罪との関連調査を:ニュース|公明党
  168. ^ 参議院予算委員会 平成20年02月04日
  169. ^ 児童ポルノ所持禁止法制のあり方について(再考)|早川忠孝の一念発起・日々新たなり
  170. ^ 慌てず騒がず/自分がもっとも共感を覚えた意見を拡げる|衆議院議員早川忠孝の一念発起・日々新たなり
  171. ^ a b 早川忠孝 (2008-06-06). "6割方は修正が実現/いよいよ正念場を迎える児童ポルノ禁止法" (日本語). 衆議院議員早川忠孝の一念発起・日々新たなり. Ameba. 2009-05-13 閲覧。
  172. ^ 公明党の主張が反映:わにぶち洋子(公明党・参議院議員)公式ブログ:So-net blog
  173. ^ 児童ポルノは国際犯罪:ニュース|公明党 単純所持規制「公明は先駆者」と評価FBI、米大使館と意見交換党プロジェクトチーム
  174. ^ 児童ポルノ所持は禁止:ニュース|公明党
  175. ^ [5] - 2008.2.8 児童買春・ポルノ禁止法見直しPTの第2回会合を開催 「法改正の方向性について党内論議」
  176. ^ 児童ポルノの根絶へ:ニュース|公明党
  177. ^ 第169回国会 議案の一覧 - 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案 169回通常国会 32号
  178. ^ 児童ポルノ画像 趣味で持っても懲役刑に?スポニチ 2008年05月16日
  179. ^ 第171回国会 請願の一覧 - 第171回国会 衆議院 法務委員会 1863 子どもの保護に名を借りた創作物の規制、捜査機関による濫用の危険性が高い児童ポルノの単純所持規制反対に関する請願
  180. ^ 長島昭久 (2008). "都内選出国会議員アンケート" (日本語). 市民団体「名も無き市民の会」ホームページ. FC2.com. 2009-05-13 閲覧。
  181. ^ 児童買春・児童ポルノ規制法案に関する見解(民主党)
  182. ^ 読売新聞 2009/6/9
  183. ^ 第171回国会 法務委員会 第12号(平成21年6月26日(金曜日))
  184. ^ 児童ポルノ禁止法と表現及び言論の自由について - 保坂展人のどこどこ日記
  185. ^ 社民党全国連合┃社会民主党宣言
  186. ^ 社民党OfficialWeb┃過去のニュース一覧┃09年06月26日・児童ポルノ禁止法「改正」の問題点を追及
  187. ^ a b 福島瑞穂 (2008-03-10). "ポルノ単純所持の処罰は妥当か" (日本語). 福島みずほのどきどき日記. FC2ブログ. 2009-05-13 閲覧。
  188. ^ a b 福島瑞穂 (2008-03-24). "児童ポルノについて" (日本語). 福島みずほのどきどき日記. fc2ブログ. 2009-05-13 閲覧。
  189. ^ 保坂展人 (2008-04-02). "児童ポルノ「単純所持」の犯罪化について(福島みずほ)" (日本語). 保坂展人のどこどこ日記. gooブログ. 2009-05-13 閲覧。
  190. ^ 児童ポルノ禁止法の「修正協議」は継続中 - 保坂展人のどこどこ日記
  191. ^ 日本共産党政策委員会 (2008-12-10). "日本共産党の回答文" (日本語). 子供の人権と表現の自由を考える会 児童ポルノ法公開質問状に対する、日本共産党の回答. FC2.com. 2009-05-13 閲覧。
  192. ^ 日本共産党中央委員会 (2009-02-19). "“表現の自由削られても構わない”児童ポルノ禁止法改定案で総務相" (日本語). しんぶん赤旗. 2009-05-13 閲覧。
  193. ^ [“表現の自由削られても構わない”/児童ポルノ禁止法改定案で総務相 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-02-19/ftp2009021904_04_0.html]
  194. ^ 日本共産党中央委員会 (2008-04-19). "児童ポルノ規制強めて 小池議員、NGOと懇談" (日本語). しんぶん赤旗. 2009-05-13 閲覧。
  195. ^ 国民新党事務局 (2008-12-19). "国民新党の回答" (日本語). 子供の人権と表現の自由を考える会 児童ポルノ法公開質問状に対する、国民新党の回答. FC2.com. 2009-05-13 閲覧。
  196. ^ 請願:参議院ホームページ - 第171回国会 参議院 内閣委員会 2700 子供ポルノ問題に関する請願
  197. ^ 請願:参議院ホームページ - 第171回国会 参議院 法務委員会 2704 子供ポルノ問題のための、児童買春・児童ポルノ等禁止法の改正、厳格な適用等に関する請願
  198. ^ 新党日本マニフェスト2009
  199. ^ 中川かおり「児童を誘拐及び性的搾取から保護するための法律」『外国の立法』国立国会図書館、271号(2003年8月)
  200. ^ ASHCROFT V. FREE SPEECH COALITIONl
  201. ^ 井樋三枝子「[6]」『外国の立法』238-2号、国立国会図書館(2009年2月)
  202. ^ [7]
  203. ^ [8]
  204. ^ 日本ユニセフ協会・特集 子どもポルノから子どもを守るために
  205. ^ Telefono Arcobaleno - combating child abuse
  206. ^ http://www.telefonoarcobaleno.org/en/pdf/ANNUAL_REPORT_2007.pdf - telefonoarcobaleno MONITORING PEDOPHILIA ON THE INTERNET ANNUAL REPORT 2007
  207. ^ Report illegal images such as child sexual abuse to the Internet Watch Foundation (IWF)
  208. ^ http://www.iwf.org.uk/documents/20070412_iwf_annual_report_2006_(web).pdf - ANNUAL AND CHARITY REPORT 2006
  209. ^ http://www.telefonoarcobaleno.org/en/pdf/report_sep_2008_en.pdf - telefonoarcobaleno Monitoring on the paedophilia on the internet?September 2008 Report
  210. ^ [http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/007316920080410003.htm 第169回国会 青少年問題に関する特別委員会 第3号(平成20年4月10日(木曜日))
  211. ^ h20.11.18青少年問題に関する特別委員会
  212. ^ http://www.iiicongressomundial.net/congresso/arquivos/thematic_paper_ictpsy_eng.pdf
  213. ^ III CONGRESSO MUNDIAL DE ENFRENTAMENTO DA EXPLORACAO SEXUAL DE CRIANCAS E ADOLESCENTES
  214. ^ 日本ユニセフ協会 - 『第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議』
  215. ^ 日本ユニセフ協会・お知らせ - 「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」2008年11月 ブラジルで開催決定
  216. ^ ブラジル:子どもの性的搾取反対会議 リオ宣言案を採択 - 毎日jp(毎日新聞)
  217. ^ クローズアップ2008:児童ポルノ根絶・世界会議 閲覧も漫画も犯罪 日本対応遅れ - 毎日jp(毎日新聞)
  218. ^ たとえば、ラディカル・フェミニズムを 代表する法学者であるマッキノンは、ポルノグラフィ全般について、「ポルノグラフィを見る人は、やがては、なんらかの形で、それを三次元の世界で実行した くなるのだ。やがては、なんらかの形で彼らは「やる」のだ。そうさせられるのだ。それが可能だと感じたとき、そのために罰せられないと感じたとき、実際に やるのだ」などと主張している 『ポルノグラフィ――「平等権」と「表現の自由」の間で』(明石書店) p.36
  219. ^ 無論、テロと性犯罪では全く性質の異なる犯罪であり、単純比較できない事は言うまでもないが、発生した場合どちらが『より治安や市民生活に脅威を与えるか』は明白であり、性犯罪を発生原因(上記の論法を引用すれば、その行為を題材とした創作物)から徹底的に取り締まる一方で、大量破壊、大量殺人、果ては国家の存亡にも関わるテロの発生原因(となる筈の創作物)は『野放し』では、治安維持の観点から完全な本末転倒であるという意見もある。
  220. ^ 論座 2001年3月号 元原稿 - 宮台真司
  221. ^ http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jido/pdf/jido_p.pdf - プレス・キット テーマ・ペーパー3 (仮訳)児童ポルノとは何か?i
  222. ^ 新しいページ 1 - III 児童買春・児童ポルノ A 児童買春・児童ポルノ処罰法
  223. ^ PEN声明 - 「児童買春・児童ポルノ禁止法案」についての声明 日本ペンクラブ
  224. ^ http://www.kcat.zaq.ne.jp/iranet-hirakata/851023fukuoka-seisyonenikuseijorei.txt - 事件番号 昭和57(あ)621
  225. ^ 奈良県警察「子どもを犯罪の被害から守る条例が施行されました」
  226. ^ 子どもを犯罪の被害から守る条例・パブリックコメントの実施結果について
  227. ^ http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20080224
  228. ^ http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20090210
  229. ^ http://www.minyu-net.com/newspack/2009030201000531.html
  230. ^ http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-040116-0028.html
  231. ^ http://www.zakzak.co.jp/top/200902/t2009020941_all.html
  232. ^ http://www.menscyzo.com/2009/06/post_99.html
  233. ^ 外務省 海外安全ホームページ//海外邦人事件簿 Vol.50 なぜ!? 思わぬことから大騒ぎ(その1)
  234. ^ Dallas News - 1-Hour Arrest - page 1
  235. ^ 米国】我が子への授乳写真は児童ポルノ? その1 - Suzacu Late Show
  236. ^ 子どもポルノへの対処はインターネット業界全体の協力が必要
  237. ^ 日本ユニセフ協会 - 『第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議』
  238. ^ 「児童ポルノ所持」の恐怖:濡れ衣を着せられた高校教頭 | WIRED VISION
  239. ^ セクスティングは現代の「お医者さんごっこ」、カナダの研究者 国際ニュース : AFPBB News
  240. ^ 2008-06-07 - 奥村徹弁護士の見解(hp@okumura-tanaka-law.com)
  241. ^ 児童ポルノと性犯罪 - 奥村徹弁護士の見解(hp@okumura-tanaka-law.com)
  242. ^ http://www.dpj.or.jp/news/files/080611ir.pdf - 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律を改正する法律案(中間報告)
  243. ^ 日本ユニセフ協会・特集 子どもポルノから子どもを守るために
  244. ^ また、小学生以下の児童が殺害された事件は、その加害者の6〜7割が家族であるという。 森田ゆり『子供が出会う犯罪と暴力防犯対策の幻想』(生活人新書)ISBN 978-4140881910
  245. ^ livedoor ニュース - 【眼光紙背】親の問題を無視して、児童ポルノは語れない
  246. ^ http://www.unicef.or.jp/code-p/pdf/essay.pdf - 子どもの性的搾取防止のための旅行・観光業界行動倫理規範(コード・オブ・コンダクト)調印の世界的拡大の背景と意義について―日本における「コード・プロジェクト」推進に向けて―
  247. ^ http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jido/pdf/sakusyu.pdf - プレス・キット テーマペーパー2 (仮訳)「性的搾取者」iとは誰か
  248. ^ http://news.kirisuto.info/data/sekai/1077589636.html
  249. ^ 児童ポルノの「だましリンク」で逮捕、FBIが新手のおとり捜査を実施
  250. ^ BS世界のドキュメンタリー - <シリーズ 現代社会と子どもたち>子どもが狙われる 〜ネット犯罪 欧米からの報告〜
  251. ^ 児童ポルノ、リンクだけで摘発 警察の好きにできる懸念も
  252. ^ プライバシーの侵害だ! 入国時のパソコン検査に批判 - MSN産経ニュース
  253. ^ 「児童ポルノ法改正」に潜む危険 (2/3)
  254. ^ FBI posts fake hyperlinks to snare child porn suspects - CNET
  255. ^ クローズアップ現代 放送記録 - 5月21日(水)放送 氾濫(はんらん) する児童ポルノ 規制をどうする
  256. ^ ちなみに、以前に交際していた女性のわいせつ画像を流布した行為などは、わいせつ物頒布罪名誉毀損罪によって処断される
  257. ^ 法務大臣閣議後記者会見の概要(平成20年2月5日(火))
  258. ^ 実行の着手にいたる前段階の状態のこと。通例では放火殺人などの重大犯罪に適用される。
  259. ^ http://www.tkclex.ne.jp/commentary/pdf/2007-3-23.pdf - 速報判例解説 - TKCライブラリー 刑法 No.5【z18817009-00-070050032】
  260. ^ 具体的には、コンピュータウイルスの作成・所持を要件とする不正指令電磁的記録作出罪などがあげられる。 http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/2603/1/A03890546-00-079040237.pdf - ハンス・ヨアヒム・ヒルシュ「行為主義刑法一十分に尊重されている基本原則であろうか?」
  261. ^ 思考や人格態度を国家の規制下に置く心情主義は、ナチス時代の立法で登場したもので、リーガル・モラリズムに類し、特別予防の観点を強調すると行為者主義刑法に至るとされている http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/2603/1/A03890546-00-079040237.pdf - ハンス・ヨアヒム・ヒルシュ「行為主義刑法一十分に尊重されている基本原則であろうか?」
  262. ^ 処罰の対象は、外界に現実にあらわれた行為でなければならないとする立場。
  263. ^ http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/2603/1/A03890546-00-079040237.pdf - ハンス・ヨアヒム・ヒルシュ「行為主義刑法一十分に尊重されている基本原則であろうか?」
  264. ^ http://sonoda.e-jurist.net/text/childporn.html
  265. ^ 東京新聞 2008年11月13日 夕刊
  266. ^ http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080818ddm002010131000c.html
  267. ^ 後藤コンプライアンス法律事務所 神戸市 中央区
  268. ^ 6割方は修正が実現/いよいよ正念場を迎える児童ポルノ禁止法|早川忠孝の一念発起・日々新たなり
  269. ^ 2008/11/4朝刊
  270. ^ 思想のチェックによる内心の自由の侵害の実例としては、プライベートに記録した日記などを根拠として、治安維持法によって検挙を受けた事例が挙げられる
  271. ^ 単純所持罪/単純製造罪の問題点
  272. ^ 読売新聞 2009/6/9
  273. ^ 読売新聞 2009/6/9
  274. ^ ちばてつやによる「表現の自由」考:『〜と、ボクは思います!』
  275. ^ 東京新聞2008/11/4朝刊
  276. ^ Dan Kanemitsu's Log - 虹の色:兼光ダニエル真ログ帳 2008-04-16 シーファー駐日米国大使の隠し事
  277. ^ 奥村徹弁護士の見解 10月25日の項
  278. ^ http://www.okumura-tanaka-law.com/www/okumura/etc/zakkan20080519.pdf - 児童ポルノ・児童買春弁護人の雑感
  279. ^ 大臣ウィークリー2008年06月23日
  280. ^ http://www.okumura-tanaka-law.com/www/okumura/etc/zakkan20080519.pdf - 児童ポルノ・児童買春弁護人の雑感
  281. ^ 第145回国会 法務委員会 第11号(平成11年5月12日(水曜日))
  282. ^ 特にアダルトゲームにおいて顕著で、またコンピュータソフトウェア倫理機構の規程でも「性交渉を行う相手が18歳未満であってはならない」「年齢(が18歳未満であること)を特定できる描写をしてはならない」と、その旨禁止されているため「性交渉を行うキャラクターは18歳以上である」と強調するケースも見られる。
  283. ^ 日本弁護士連合会 - Convention on the Rights of the Child Adopted and opened for signature, ratification and accession
  284. ^ Penal Code 163.1 Canada ; Child Pornography - カナダの「1993年刑法典163.1条」
  285. ^ ただしパターナリズムは、充分な判断能力をもたない人々を彼ら自身の利益のために彼ら自身から守るものであるかぎり、リベラリズムと調和する H.L.A. Hart(1963) Law、Liberty、and Morality
  286. ^ いわゆる他者危害原則と対比されるもの。
  287. ^ http://saturn.aichi-u.ac.jp/info/com/com21-4.pdf - 情報倫理/情報モラル教育の問題
  288. ^ 枝野幸男オフィシャルサイト 民主党衆議院議員|2007年開催-枝野幸男とオープンミーティング
  289. ^ ベンタム同性愛をとりあげた論文で、その害悪が非常に間接的で、しかも不確実であるにもかかわらず、その刑罰が厳しいのは、その唯一かつ真実の動機が、生理的な嫌悪感、ないしは快楽を悪とする禁欲主義に 起因する「反感(antipathy)」にあることを認めている。そして、不快原則がいかなる場合でも十分な根拠として認められるならば、「人民主義の原 理でも、すべての人、あるいは少なくともそれぞれの社会の多数派が同様の理由ですべての人を処罰するのは正しいことになってしまう」と批判している。 Jeremy Bentham, Offences Against One's Self
  290. ^ 松文館裁判第8回公判
  291. ^ なお青少年の健全育成をかかげた規制論については、発展過程にある子ども基準として、「大人の読むことのできる領域を子供の読む領域まで下げてしまう」ことは、あらゆる表現領域で表現の自由を保障する意味を完全に失わせることになると論じている。
  292. ^ 人身売買―現代版奴隷制度との戦い (第2部)
  293. ^ http://www.seirin.org/rep141018.html - ヴァーチャル児童ポルノ規制は合憲か〜「アシュクロフト対表現の自由連盟事件」米最高裁判決〜
  294. ^ ASHCROFT V. FREE SPEECH COALITION
  295. ^ 2008年7月オープンミーティング 枝野幸男オフィシャルサイト 民主党衆議院議員|2007年開催-枝野幸男とオープンミーティング
  296. ^ a b ポルノ・買春問題研究会 (2002-04-17). "2002年4月17日 (水) アメリカで児童ポルノ禁止法が違憲判決" (日本語). スタッフの声. 2009-05-14 閲覧。
  297. ^ ちなみにラディカル・フェミニズムの古典であるロビン・モーガンの「理論と実践:ポルノグラフィとレイプ」では、「ポルノグラフィは理論であり、レイプは実践である」とされ、ポルノグラフィは「性差別主義的プロパガンダ」であるとの認識が示されている。
  298. ^ 早水研 (2008-01-25). "日本発子供のポルノの現状と課題PDF" (日本語). アジアにおける子どもの権利の現状とと課題 ?人権ガバナンスの模索 23-27. 早稲田大学. 2009-05-14 閲覧。

関連項目

児童・未成年の被害性

児童・未成年・成人の性と権利の実態

思想・創作・表現・言論物関連

強制の問題

運動関係

参考文献

  • 『性と暴力のアメリカ理念先行国家の矛盾と苦悶』(鈴木透、2006)ISBN 4-12-101863-X
  • 『9人の児童性虐待者NOT MONSTERS』(パメラ・D・シュルツ、2005、翻訳2006)ISBN 4-89500-092-3
  • 「諸外国における実在しない児童を描写した漫画等のポルノに対する法規制の例」間柴泰治 国会図書館レファレンス2008.11[9]

外部リンク

  • あなたの知らない児童ポルノの真実 - 山本弘(SF作家・と学会会長)による、「少女ヌード」と「児童ポルノ」の境界や、犯罪統計に基づく取締りの有効性の検証を行ったページ。
inserted by FC2 system